不正アクセス行為の禁止等に関する法律 —逐条解説— TAINS 利用研究会 ネットワーク法律問題研究グループ 金谷吉成 kanaya@law.tohoku.ac.jp TAINS 利用研究会 ネットワーク法律問題研究グループ 芹澤英明 serizawa@law.tohoku.ac.jp 1 はじめに コンピュータ犯罪といわれるものには,実に多種多様なものが考えられます。 コンピュータ本体や,周辺環境の破壊 磁気テープ,磁気ディスク,光ディスク等の記録メディアの損壊 コンピュータの動作を誤らせるためのデータやプログラムの入力, 改竄 (かいざん) データやプログラムの不正入手 ハードウェアの不正使用 わいせつ画像の公開 ネットワークを使ったねずみ講 我が国では,1987年の刑法改正で,電子計算機損壊等業務妨害罪(刑法234条の2),電子計算機使用詐欺罪(刑法246条の2),電磁的記録不正作出