ときわ台駅の事故で宮本邦彦巡査部長が亡くなった件で、安倍首相が板橋署に弔問したことについて少し書いておく。故人の名を間違えたことは、面識の無い相手であったことを差し引いてもまあ失当だと思うが、弔問したことや「誇りに思う」と発言したことを揶揄するのは、ちょっといかがなものだろうか。 警察に限らず消防や海保などもそうだが、世の中には危険に立ち向かうことを含みこんだ仕事というものがある。普通の仕事だって危険が伴うことはありうるが、中でも前述のような職種は、危険であることがわかっていても危険に立ち向かわなくてはならない仕事である。宮本巡査部長はそういう危険な仕事に「行かされる側」であり、首相などのお偉方は「行かせる側」であった。行かされた人間が不幸にも命を落とす結果になったとして、行かせた者はその死に対してどうやって報いたらいいのだろうか? 自分の身に引き付けて考えると、慶事や弔事に当たって偉い政