日本国憲法施行から71年になる今日は、平成の「象徴天皇」にとっても最後の憲法記念日だ。来年4月末日をもって退位する明仁天皇は、いま、どのような思いでこの日を迎えているのだろうか。 というのも、周知の通り、今上天皇は平和と反戦の思いをもつ“護憲の天皇”。日本を戦争へと引きずりこむ安倍政権の改憲に対して、強い危機感を抱いているからだ。 もともと即位後の朝見の儀でも「皆さんとともに日本国憲法を守り、これに従って責務を果たすことを誓い」と表明したように、今上天皇は以前から日本国憲法を遵守する考えを強調してきたが、第二次安倍政権以降はより強まって、美智子皇后とともに、これまでになく踏み込んだ発言・行動を起こすようになった。 まず、第二次安倍政権が誕生した翌年2013年の10月には、美智子皇后が誕生日に際した文書コメントで明確にした。美智子皇后は、一年で印象に残った出来事を「5月の憲法記念日をはさみ、