ITILを活用してITサービスマネジメントを改善できることは理解できても、問題意識が低く、自組織のあるべき姿がイメージできないケースは多い。ITILから生まれた規格であるISO 20000を参考にして、あるべき姿を描き出す方法を説明する。 前回は、ITサービスマネジメントに取り組むための動機付け・意識付けの手法として、SWOT分析の利用を提唱した。第2回では、SWOT分析を行った結果、効果的・効率的なITサービスマネジメントを実現するための成功要因として、ベストプラクティスであるITILの活用が導出されたことを前提として話を進める。 ITILの活用を検討するに当たり、「あるべき姿」をどのようにイメージしたら良いか、というのが今回のテーマである。あなたが所属するIT組織が、幸いなことに問題意識が高く、自らが向かうべき方向が明確に定義・共有されているのであれば、今回は読み流していただければ良い