休憩施設「大阪トラックステーション」に並ぶ大型トラック。人手不足の中、運転手たちはわずかな休息の後、長時間の運転に出発する(大阪府寝屋川市で)=里見研撮影 トラック運送業界が危機的な運転手不足に直面している。規制緩和による競争の激化で収入が減る一方、近年はインターネット通販の拡大で細やかなサービスが求められ、負担は増している。「社会の血管」に例えられる物流システムをこの先も維持できるか、瀬戸際の状況が続く。(沢本浩二) ◇ 「誰か行ける人、いてませんか?」 大阪府門真市にある運送会社「エコトラック」で配車を担当する空閑(くが)祐樹さん(30)は朝、出勤すると同時に電話をかけ始めた。電話の先は、府内や奈良、愛知県などの同業者だ。 7月に入って以降は真夏日が続き、荷主の家電メーカーがエアコンや冷蔵庫の出荷を一気に増やした。ボーナスの支給に合わせて量販店の商戦が活発化する夏場は、年末や年度末と並