デジタル時代の研究者へ―研究史と参考図書―(浜田久美子)はじめに まずは、日本古代史の研究者に耳寄りな情報を提供したい。国立国会図書館デジタルコレクションで容易に閲覧できる古代史研究に有用な文献の紹介である。 A 令集解(清家本) B 朝日新聞社本六国史 続日本紀(上・下〈淳仁即位前紀~〉)、日本後紀(上・下〈逸文〉、続日本後紀、日本文徳天皇実録、日本三代実録(上・下〈貞観16年7月~〉) C 入唐求法巡礼行記(東洋文庫、1926、東寺観智院本の影印、5冊) D 大日本地名辞書二版(吉田東伍、冨山房、1907-9、上・中・下・索引・続)*1971増補版あり 次に、古代史研究者以外にこの内容を説明したい。Aは一点物の写本であり一次史料であるが、B~Dは本の形で出版された出版物である。A~Dの使い方を知る研究者に、わざわざ図書館に行かなくてもインターネットを通じていつでも好きな場所で閲覧できる