この世界のしくみを解き明かす大発見はどのように生まれてきたのか? 古代ギリシャの原子論から、コペルニクスの地動説、ガリレオの望遠鏡、ニュートン力学、ファラデーの力線、アインシュタインの相対性理論まで、科学の歴史を親子の対話形式でわかりやすく描き出した『父が子に語る科学の話』。その読みどころを、ライターの花森リドさんが紹介する。 「科学ぎらい」にこそ読んでもらいたい本 大人になるにつれ、いろんなものと少しずつ和解してきた。たとえば大学進学時に「法律なんて私は好きにならないだろう」と思って資料を取り寄せもしなかったが、大学卒業間際に法学部の友達の姿を見て自分の食わず嫌いを恥じた(法律の側が私を許してくれたかはわからないし、そもそも気にも留めていないかもしれないが、少なくとも、私は態度を改めた)。 つまり、わだかまりや先入観から自由になり、まっすぐ見つめると人生がとても愉快になるものが、世界には