ユーティリティは武器だが、遠藤航の中で「本職」は今でもボランチ。スタメン2人の壁は高いが、あえてそこに波風を立てにいく。 沖縄キャンプ中、遠藤航の練習での気迫がすごかった。 どんな練習も一切、手を抜かず、100%。やろうとしてもなかなかできることではないが、遠藤はキャンプの期間中それを徹底していた。 そのせいか、練習後の表情には出しきった疲れが色濃く出ていた。 「レッズ2年目で心の余裕はできたけど、体の余裕はまったくないっすね(苦笑)」 そう言ってバスに乗り込む毎日だった。 なぜ、練習からそこまで自分を追い込んでいるのか。 「レッズが優勝するために必要なことだから」 遠藤は、そう言った。 「昨年は年間勝ち点1位になって、ルヴァン杯を獲って、ひとつ結果を残した。でも、チャンピオンシップで鹿島に逆転負けをして、悔しさが残るシーズンになりました。大事な試合で勝てるチームになるというのは、僕が来る