紫外線を当てると緑色に光る「GFP」と呼ばれるたんぱく質をクラゲから分離することに世界で初めて成功し、ノーベル化学賞を受賞したアメリカのボストン大学名誉教授の下村脩さんが19日、長崎市内で亡くなりました。90歳でした。 下村さんは昭和37年、アメリカの西海岸沿岸に生息するオワンクラゲというクラゲから分離したGFPというたんぱく質に紫外線を当てると緑色に光ることを発見しました。 この発見がきっかけとなって、細胞の中に「光る目印」を付けて、生きた状態のまま観察できるようになり、現在ではiPS細胞の研究をはじめ医学や生命科学の研究に欠かせない技術となっています。 下村さんはこうした業績により、平成20年、アメリカの研究者2人とともにノーベル化学賞を受賞しました。 長崎大学によりますと、下村さんは19日、長崎市内で亡くなったということです。