特集ワイド：暮れても明けても・政治はどこへ／２ 「居場所ある社会」の行方 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)マンガ・ネット館西新宿店を湯浅誠内閣府参与（中央）と視察する菅直人首相（左）＝東京都新宿区西新宿で２０１０年１２月１１日午前１０時１０分（代表撮影） ＜２０１０～２０１１＞ ◇経済優先で雇用足踏み 自殺対策はわずかに一歩 クリスマスのイルミネーションに彩られた六本木ヒルズ（東京都港区）近くのライブハウスで９日、反貧困を訴えるイベントがあった。その会場で、会社員の大友秀逸さん（３４）はつぶやいた。 「政権交代の熱気も一過性のブームのように冷めると思っていたので、失望はありません。でもこれほど早く冷めるとは思いませんでした」 大友さんは、秋葉原で無差別殺傷事件を起こした加藤智大被告とかつて同じ会社で働いていた。事件を機に、貧困や格差のある社会を変えたいと思うようになった。視線の先のステージでは、反貧困ネットワークの湯浅誠事務局長らがマイクを握っていた。 ２年前、湯浅さんは年越し派遣村村長として
