下手だったからこそ何度も練習し工夫を重ねながら技術を身につけた 「小学1~2年生の頃はすごく人見知りで、泣き虫な子でしたね」 FC東京でボランチとして活躍する高橋秀人は、当時の自分をそう振り返った。彼は小学生でサッカーを始めたが、それは自らの意思ではなかった。「幼稚園の頃から仲の良かった友だちが、地元の伊勢崎SFCイレブンというサッカークラブに入るということで、誘われて一緒に入りました。最初はチームでも一番下手だったので、試合にも出られず、サッカーがつまらないなと思ったこともありましたよ」 そう言って高橋は苦笑いを浮かべたが、その悔しさが返って彼のヤル気に火を付けた。「当時チームでは、“しなやかさと切り返し練習”と呼んでいましたが、足の裏を使ってボールを扱う練習項目が10個ありました。それぞれ10回ずつ、計100回を必ず練習前にやることが決まり。最初の1時間半くらいは、ずっとその練習をする