相手GKがポロリ、PKの失敗……。確かにラッキーな勝利だったかもしれない。だが、それだけではない。女子サッカーの準決勝で日本(なでしこジャパン)がフランスを2-1で下して初の決勝進出を決めたのは、相手の持ち味を消し、気持ちで上回ったからだと思う。 ■フランスの生命線を封じる フランスとは五輪直前の7月19日にパリで対戦し、0-2と完敗を喫している。そのときは、日本の生命線である沢(INAC神戸)―阪口(日テレ)の両ボランチがフランスの厳しいプレッシャーを受け、ほとんど機能しなかった。 だが、準決勝では沢と阪口がボールに触れる機会が多く、このラインが見事に復活していた。 逆にフランスは「女ジダン」とも呼ばれる攻撃のキーマン、MFネシブがほとんど目立たなかった。ネシブと快足MFトミスのフランスの生命線を分断、中盤の戦いを制したことが一つの勝因だと思う。 ■フランスの「高さ」にも対応 そして、親