ブックマーク / yoghurt.hatenadiary.com (9)

  • 全ての子供は親から引き離して国家が教育するべき - 未来の蛮族

    男は、そう言い放った。場が、どよめいた。それは、とある化学メーカーの採用試験の一環として行われた、グループディカッション中の出来事だった。議論のテーマは、「あるべき教育の姿」。当然のことながら、彼はGDに参加した学生全員からの攻撃を受けることとなった。何しろこれは就職活動なのだ。誰だって、自分をよく見せたい。できれば、ノーリスクで……。 そうした状況の中で、飛び出したのが上記の発言である。突っ込み所は満載。さあどうぞカウンターをブチこんでください!と言わんばかりのテレフォンパンチ。しかも、発言者はどうみても議論に弱そうな、うらなりびょうたん型の青年だ。極論を言うわりには、覇気が感じられない。おそらく、思いつきをそのまま話してしまったのだろう。「こいつはいい踏み台だぜ!」学生たちの声なき声が、会議室に響いたような気がした。ついさきほどまでリスクを恐れて無難な発言ばかりを繰り返していた学生たち

    全ての子供は親から引き離して国家が教育するべき - 未来の蛮族
    kogarasumaru
    kogarasumaru 2010/06/03
    プラトンあるいはルソーあたりの話をどう展開するか/下にもあるがナチラインやソ連がらみもある/ただ国民教育という概念自体も隣接する問題が
  • 足尾銅山には早すぎる(OHT.5) - 未来の蛮族

    レベル上げ、というものを一切やらない子供だった。おれは。ゲームは一日一時間、という昭和の家庭にありがちなルールに縛られていたおれにとっては……レベル上げなんて時間がもったいなくって、とても出来たもんじゃなかった。でも、そのうち、弱いままで荒野を旅することが楽しくなってきた。貧弱きわまりないおれのパーティにとっては、「さまようよろい」辺りのモンスターであっても恐ろしい強敵で、新しい町を探すことさえもが毎回いのちがけの挑戦だった。この一撃で相手が倒れなければこちらが全滅する、というシチュエーションでカンダタを倒したときの興奮は、今でも忘れられない。 そんなこんなで味をしめてしまったおれは、長じてからも出たとこ勝負を好むような人間になってしまった。そう機転の利くタイプでもないくせに、計画と準備なんてカッコ悪いね、なんて風に思うようになっていた。のんきなおれはすっかり忘れていた。ゲームと現実は違う

    足尾銅山には早すぎる(OHT.5) - 未来の蛮族
    kogarasumaru
    kogarasumaru 2010/03/18
    あいかわらず誘ってもらえない
  • ぜんぶ、ストIIのせい - 未来の蛮族

    USSR!飛行機がザンギエフステージに向けて飛び立つ瞬間に鳴り響く、あのボイス。 USSR。幼かった僕は、それがソヴィエト連邦の略称であることさえ知らなかった。 僕の辞書はナポレオンもびっくりするほど白紙のページばかりで、不可能も可能も全く掲載されてはいなかった。これから書き込んでいかなければならないことが山ほど残されていた。そんな僕が知っていた、数少ない真実。 それは、ストリートファイターに登場するキャラクターは、みな最高だということだった。以前、SNKのキャラクターデザインのことを、口を極めて罵ってしまった僕だけれども、格闘ゲーム界のもう一方の雄であるCAPCOMの「ストリートファイターII」のキャラクターデザインについては、悔しいけれど・おまえに夢中と言わざるをえない。 ダルシム、ブランカ……ほんとうに、僕は彼らが大好きだったのだ。 *1 けれど、彼らのことを思うとき、少し後ろめたく

    ぜんぶ、ストIIのせい - 未来の蛮族
    kogarasumaru
    kogarasumaru 2009/08/22
    乳酸菌さんのをブクマするのは癪だがw/唐突にインド人を右にを思い出した/何の関係もない/デフォルメ・戯画化はどういった範囲で許されるのか/
  • おれたち秘境探検隊vol.3―死の海岸と秘境の果て― - 未来の蛮族

    海に行くつもりじゃなかった。嘘だ。完全に行くつもりだった。行くつもりで、行った。 我々には、海に行かなければならない理由があったのだ。 話は前回の探検にまで遡る。 「何も山奥ばかりが秘境じゃない。どこだって秘境なのだ。自分が生まれ育った実家でさえも……。」 隊員Aはこの世界をあまりにも正しく理解してしまった。 この世界の当の姿。それはとうてい常人に耐えられるような代物ではない。。 酷薄なまでの真理が、隊員Aの神経をギリギリの領域まで追い詰めてしまった……。 「ねえ、ヨグ原さん、どこだって秘境、自分の家だって秘境だって言うのなら……僕たちはもう、どこにも行かなくてもいいんじゃないですかねえ? もう、どこにも行けないんじゃないですかねえ……」 隊員Aは、もはや僕の目を見ようともしなかった。まるでつまさきにでも語りかけているかのように、彼はうつむいていたのだった。 秘境は、真理と引き替えに、彼

    おれたち秘境探検隊vol.3―死の海岸と秘境の果て― - 未来の蛮族
    kogarasumaru
    kogarasumaru 2009/08/04
    俺が参加させてもらえない件について
  • ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破をみたZE! - 未来の蛮族

    誰もがそうであるように、僕もまた、新劇場版におけるシンジさん*1の活躍を心から嬉しく思っている。第三新東京市を駆けるシンジさん。両手を貫かれても、挫けないシンジさん。カッコよすぎるぜ……。終盤、シンジさんが綾波に手を差し出したとき、僕は既にシンジさんの格好よさに震えていたし、綾波のあの言葉を、ほぼノータイムで否定するにいたっては、僕はもうほとんど失禁しそうになってしまった。 もちろん、シンジさんだけでなく、綾波やアスカがみせた振る舞いもまた、賞賛に値するものだった。アスカの平手打ちを防いで見せた綾波の強さ。アスカもまた、受け止められたその手から、綾波の気持ちを感じとれるだけのしなやかさを身に付けていた。これらはほんとうにすばらしいことだ。僕は、彼らの生命が美しく蘇ってゆくのをみて、ほんとうにうれしくてしょうがなかった。 しかし、 僕にはひとつだけ心配がある。それは、旧作の彼らを新劇場版の彼

    ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破をみたZE! - 未来の蛮族
  • おれたち秘境探検隊VOL.2―羽田空港、夢想家の密林― - 未来の蛮族

    何も山奥ばかりが、秘境というわけではありませんよ。 隊員Aの言葉だ。今回の探検は、ここから始まる。都市に出現した、偉大なる空白。そこに真っ黒なインク染みをなすりつけるのは、いつだっておれたち秘境探検隊の役目だろう。とはいえ、今回の目的地は羽田空港。近場だ。おれたち秘境探検隊隊を動かすほどの作戦とはいえない。協議の結果、おれたち探検隊の別動隊であるところのおれたち高速機動隊を動かすことになった。おれたち高速機動隊の最大の特徴は、その移動手段にある。自転車。この原始的な人力機械は、都市の探索にはうってつけだ。 東京は高度に公共交通機関が発達した都市だが、だからこそ、その網からこぼれ落ちた場所は、第一級の秘境となりうる。その素質は、そんじょそこらの田舎町とは比較にならないほどだ。そんな秘境をさすらおうと思うなら、おれたちはやはり自転車に跨るしかない。先ほどは、探索する、なんて言葉を使ってしまっ

    おれたち秘境探検隊VOL.2―羽田空港、夢想家の密林― - 未来の蛮族
    kogarasumaru
    kogarasumaru 2009/06/15
    最後の柔軟する若者は在りし日の自分を彷彿とさせる
  • おれたち秘境探検隊vol.1―東京の廃村― - 未来の蛮族

    幼児性の抜けきっていないおれは、傘を持つたびに自分を剣士だと錯覚してしまう。しかも、実際は幼児以下であるところのおれは、自分がどのような剣士であるのかさえもあやふやなままで、一歩ごとにサムライになったり、ナイトになったりする。もちろん、おれは剣士ではない。誰だって剣士ではない。しかし、傘を持ったときでさえ剣士になれないような石ころ野郎に、いったい何の用があるというのだろうか。少なくともおれはそんな人間には興味がない。 そんな事ばかり言っているから、おれの周りからまともな人間がどんどん離れていってしまったのだろう。今では、視界に入るのは妙ちきりんな人間ばかりだ。妙ちきりんといっても、彼らは、そしておれは、妙ちきりんなままでこの社会を生き抜くことなどできないことを知っている。 おれたちはきっと、陸に上がった魚のようなものなのだ。海の不在に口をぱくぱくさせながら、大地に点在する沼地を渡り歩くこと

    おれたち秘境探検隊vol.1―東京の廃村― - 未来の蛮族
  • 消えた野良犬 - 未来の蛮族

    上京してもう何年にもなる。東京では、ただの一匹も野良犬を見たことがない。おれはこのことをわりと重大に受け止めていて、さすがは大東京だ、犬畜生に生きる余地など残しはしないぜ、などと考えていたのだが、慎重に記憶を辿ってみれば、東京から遠く離れた故郷の村でさえも、ここ十年ほどは野良犬を全く見ていないのだ。 今からずっと前、おれがまだガキの時分には、村には沢山の野良犬がいた。おれの家の近所にも一匹の雌犬が暮らしていたのを覚えている。彼女はどちらかといえば醜かったが、とても大人しく、賢い犬だったので、近隣のガキどもにはわりと愛されていたように思う。 おれは彼女の足音を聴くのが好きだった。人間に比べればはるかに小さな彼女の足がアスファルトを叩き、とっとったっ、とリズミカルに音をたてるのを聴くと、何とも言えないような気分になったものだ。当時のおれは、どういうわけだか、足音をたてる動物は人間だけだと思い込

    消えた野良犬 - 未来の蛮族
    kogarasumaru
    kogarasumaru 2009/01/30
    素の生存能力、保健所、交配…様々な観点で犬はつらい
  • ぜんぶ、KOFのせい - 未来の蛮族

    なぜ、オタクはダサいのか とかく馬鹿にされがちなオタクファッション*1。しかし、考えてみればおかしな話で、アニメやゲームを好むということと、服装が冴えないということには、来何の関係性もない。むしろ、アニメにせよゲームにせよ、非常に視覚的な趣味であって、美的感覚を養う上でよい働きをすることだって期待できるはずだ。にもかかわらず、「オタク」と「ダサい」という二語はまるで赤壁における連環の如くに固く結び付けられている。桃屋といえば、三木のり平。青雲といえば、君がみた光*2。そして、オタクといえばダサい。このような状況を生み出した大犯罪人を僕は知る。 SNK。そして、KOFである。 KOFが犯した罪 念のために、説明しておくと、SNKとは企業の名称である。かつては「餓狼伝説」「龍虎の拳」といった対戦格闘ゲームで一世を風靡していた。KOFとは、King Of Fightersの略称であって、上記

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