京急本線の品川駅は今、JR線に隣接しています。しかし開業当初から現在の地にあったわけではありません。悲願の東京市内乗り入れ、ターミナルにふさわしいビルディング建設など、京急品川駅の歴史を見ていきます。 官営鉄道とは離れていた京浜電鉄の品川駅 東京の私鉄には、かつて今とは違う意外な所に始発駅があった路線がいくつかあります。今回は京急品川駅を取り上げます。 JR・京急品川駅(東京都港区)の高輪口前、第一京浜(国道15号)の向かいに商業施設「ウィング高輪WEST」があります。ここに、かつて京浜急行電鉄(当時は京浜電鉄)本線の始発駅がありました。現在の駅とは国道をはさんだ向こう側に駅があり、そこから発車した電車は、第一京浜の路上に出て川崎方面へと向かっていました。この時の京浜電鉄の駅名は品川ではなく高輪でした。 拡大画像 品川駅付近を走る京急線の電車(画像:写真AC)。 高輪駅開業に至る前も後も、