鉄道ファンにとって幸せなことに、現在、地方鉄道が舞台となった映画が2本、劇場公開中だ。そして、くしくも内容が似ている。主人公が女性で、家族再生の物語だ。どちらも素晴らしい作品で甲乙つけがたい。ぜひ、この機会に両方とも楽しんでほしい。感動すること間違いなし。ロケ地を旅したくなる。 『えちてつ物語』~ビジネス書から生まれた物語~ 『えちてつ物語』は福井県で11月3日に先行公開され、11月23日から札幌、東京、横浜、名古屋、大阪で全国公開開始。その他の地域でも、2019年2月までに順次公開が予定されている。東京で挫折したお笑い芸人が故郷に戻り、えちぜん鉄道のアテンダント(乗務員)として就職。その成長と家族の絆の再生を描く。 タイトルの通り、福井県のえちぜん鉄道が舞台で、原案となる本は08年に出版された『ローカル線ガールズ』だ。著者の嶋田郁美氏は当時、えちぜん鉄道の現役アテンダントだった。本書が「