千葉市動物公園のレッサーパンダ「風太(ふうた)」が、背筋を伸ばして立ち上がる姿で有名になってから10年経った。この間、5男3女に恵まれ、孫やひ孫も含め一大ファミリーを築いた。現在、12歳で「高齢」の域に入ったが、今もすっくと立ち上がります。 立てるんです――。こんな見出しとともに、まっすぐ立ち上がる風太の写真が朝日新聞に掲載されたのは2005年5月。一躍スターになった。 あれから10年。人間で言えば60歳を超えるぐらいだが、風太の人気は健在だ。午後1時半のエサの時間には、多い日は100人以上の来園者が集まる。05年時の人気を知らない子もレッサーパンダ舎を前に言う。「立つのはどの子?」 動物公園によると、風太が立つのは、飼育係が屋外展示場に隣接する通路を通り「エサがもらえるかも」と期待した時や、好奇心で周りを見ようとした時だったという。 10年度に飼育舎は改修され、… この記事は有料会員記事