カブトムシ幼虫の急速な成長は冬支度のため? カブトムシは日本人にとってなじみの深い昆虫であり、幼虫を成虫まで育て上げた経験のある方も多いでしょう。夏の終わりに孵化した幼虫は腐葉土や堆肥を食べて成長し、翌年の初夏に蛹になり、7月ごろに成虫へと羽化します。つまり、カブトムシは一生の大半の期間である約8か月を幼虫として過ごします。幼虫の成長はとても早く、孵化した幼虫は2回の脱皮を経て、2~3か月後には1000倍近くもの体重に成長します。しかし、その後、蛹になるまでの約半年間に体重の増加はほとんどみられません。なぜ体重は幼虫の初期に飽和してしまうのでしょうか? カブトムシの一生。 このことに対する有力な答えは“冬があるから”であると考えられます。カブトムシの幼虫は10℃以下になると摂食などの活動がほとんど停止します。夏の終わりに孵化した幼虫は約3か月後に冬を迎えることになります。その前にできるだけ