名古屋出入国在留管理局の施設で2021年3月に死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=の遺族は31日、当時の局長らを不起訴とした刑事記録を閲覧した。代理人の指宿昭一弁護士は2通作成された死因の鑑定書のうち1通が「脱水と低栄養、甲状腺炎に起因する症候群が合併した多臓器不全」としていたと明らかにした。 より前の時期に作成されたもう1通は「甲状腺機能障害に臓器不全が加わり死亡したとするのが考えやすい」とし、出入国在留管理庁は21年8月、「複数の要因が影響した可能性があり、死因の特定は困難」とする調査報告書を公表していた。