日本精神保健福祉士協会の総会&全国大会が、来月の6月3~5日、沖縄で開催されます。 今回の総会では、精神保健福祉士(PSW)にとって、ひとつ大きな課題があります。 「精神保健福祉士業務指針及び業務分類」の採択をめぐる議論です。 まもなく「総会議案書」とともに、この「業務指針」案が、会員(構成員)のお手元に届けられるでしょう。 結構な分量の文章ですが、ぜひまずざっとでも、目を通して頂ければと思います。 専門職としてのPSWが、自身の業務を、どう考えるかと言うことなので…。 PSWの業務指針としては、これまでも「精神科ソーシャルワーカー業務指針」がありました。 旧指針は、任意団体であった日本精神医学ソーシャルワーカー協会時代のもので、21年前(1989年)に採択されたものです。 当時は、地域の支援機関も乏しく、PSWといえば精神病院勤務が当たり前でした。 改訂作業に着手し、新たに指針を作成しな
<1面からつづく> ◇ホルモン療法、国内指針 18歳未満、対象外 手首に刻まれた傷跡は深かった。「いつか本当に死んでしまう。先生、どうかこの子を助けてください」 岡山大学病院の診察室。数年前、中塚幹也医師(生殖医学)はある女子高生の母親に懇願された。子どもは16歳。大人の女性になっていくことへの強い嫌悪感を訴え、月経が来るたびに自殺未遂を繰り返した。登校もままならなくなっていた。 中塚医師は悩んだ。GID医療には体の性別を心の性別に近づけるホルモン療法が一般的だが、18歳未満に対しては日本精神神経学会の治療ガイドラインで認められていない。もう一つ、女性ホルモンの分泌を抑え第2次性徴を止めてしまう「ブロック」と呼ばれる方法があるものの、ガイドラインには記載自体がなく、GID医療の体制が最も整う同大でさえ、18歳未満への実施の可否は議論したことはなかった。 精神科医と話し合った結果、中塚医師は
◇揺れる思春期 悩み抱え自傷、不登校に ただでさえ多感な年ごろだ。性同一性障害(GID)の子どもたちは性別への違和感に加え、学校でいじめや偏見にさらされ、孤独に押しつぶされそうになる。やっと振り返れるようになった若者たちが、苦しかったころを語ってくれた。 「誰かに助けてほしい。でも自分からは言えなくて。心の痛みを傷の痛みで追い出すしかなかった」。東京都内でアルバイトをする和希さん(19)=仮名=は「これからの子どもたちの役に立つなら」と静かに語り始めた。左手首には線状の傷跡が無数に残っている。 女の子の体で生まれた自分を男の子と意識し始めたのは、幼稚園のころからという。男子とばかり遊んでいた。小学5年生の時、クラスの女子全員にトイレに引きずり込まれた。「おとこおんな。本当に女なのか証拠を見せな」。下着まではぎ取られた。いじめはしばらく続いた。 親に勧められるまま、中高一貫の私立女子校に進ん
◇若者ら交流、支え合い 勇気得て告白や街頭へ ゴールデンウイークの昼下がり、東京・高田馬場の小さなバーは10~20代の若者約20人で埋まっていた。性同一性障害(GID)の若者らでつくるNPO法人「GIDmedia」が月に1度開く交流会。「家族に打ち明けられない」「学校で居場所がない」。悩みを語り、分かち合おうと、全国から参加者が集う。 中心メンバーの一人で、心の性別に合わせて男性として暮らす園田純さん(29)が目配りをしながら各テーブルを回っていた。「周りの人に知ってもらうと楽になれるよ。どうしたい?」。ためらう参加者の背中を押すこともある。 関東地方の高校2年、歩さん(16)=仮名=は自宅から2時間がかりでやって来た。体は女性だが心は男性。学校では男性用の教職員トイレを使えるよう配慮してもらっているが、同級生には秘密だ。ここではみんなが自分を男性として扱ってくれる。「自然体でいられる」解
◇我が子と世間の板挟み 覚悟決め、前向きに <あなたは仲間がいるけれど、私は誰にも話せない> 二ノ宮悠生(ゆうき)さん(29)は、母がくれた手紙にあった言葉が忘れられない。届いたのは地方都市から上京し、同じ性同一性障害(GID)の友人が増え始めたころだった。 女性の体で生まれた自分の心が男性であると打ち明けた時、母は「どうしてもそうだというなら、あなたを殺して私も死ぬ」と苦しんだ。今では当事者グループのスタッフとして活躍する二ノ宮さんだが、ホルモン療法も手術もするつもりはない。これ以上の心配をかけたくないからだ。 我が子が性別への嫌悪感に苦しんでいると知った時、親も深い悩みを抱え込む。子どもを守りたいがすぐには受け入れられず、周囲の目も怖い。自分を責める日々が始まる。 首都圏に住む麻沙さん(21)=仮名=の母(64)もそんな一人だ。中学で不登校になった麻沙さんは第2次性徴で低くなった声への
昔々、どこやらの内科教授が引退するときに、自分の誤診率を30%だったか、もうちょっと低かったか忘れたが、そのぐらいだと発表し、世の医療関係者はその低さに驚嘆した、なんて話をよく聞かされた。 今なら診断手段が格段に進歩しているので、身体疾患になった人が大病院でごちゃごちゃと検査を受ければ、まず誤診率は0%になるだろう。ちゃんと診断がつくことと、治療ができると言うこと、ましてやその病を持った人が苦しみから解放される、と言うことはまったく別の話ではあるものの。 精神科医療の領域では、昔はこの「誤診」はそれほど問題にならなかった。言うならば分裂病群とうつ病群、そして神経症群の3つ位しかないのである。アミダくじで決めたって、イチローの打率を越える結果がでる。 分裂病に関しては、あんまり言語化されないようなフィーリング診断が決め手で、言うならばこのフィーリングを感じ取れるかどうかが精神科医の専門性なの
稲盛財団(稲盛和夫理事長)は18日、科学・技術や思想・芸術などの発展に貢献した人に贈る第26回京都賞の受賞者を発表した。先端技術部門は、iPS(人工多能性幹)細胞を開発した京都大学の山中伸弥教授(47)。iPS細胞は再生医療への応用が期待され、難病の解明や治療法開発など医学全般に役立つ根本的な技術と評価された。 サンフランシスコに出張中の山中教授はテレビ会見で「iPS細胞技術が、世のため人のためになるには、これからが正念場。受賞を励みに、一日も早い実用化をめざしたい」と喜びを語った。 基礎科学部門は、異なる数学の分野を結びつけ計算機科学などに大きな影響を与えたハンガリーの数学者、エトベシュ・ロラーンド大学のラースロー・ロバース教授(62)。思想・芸術部門は、素描とアニメーションを融合させた南アフリカの美術家、ウィリアム・ケントリッジ氏(55)。 授賞式は11月10日にあり、メダルや賞
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