早いもので、今年の上半期が終わってしまった。 というわけで、上半期の小説のベストをランキング形式で挙げたいと思う。 1 江波光則『樹木葬 〜死者の代弁者〜』 葬シリーズ完結編。 ライトノベルで、青春の終焉をはっきりと描いてしまったことに鳥肌が立った。 スカンクシリーズのような外連味もグロもないものの、「死」を巡るストーリーは鬼気迫るものがあり、かつもの凄く爽やかに終わった。 江波なのに! あの江波光則なのに! 2 古野まほろ『新訳 天帝の愛でたまう孤島』 古野まほろのキャラノベ・天帝シリーズの一つの区切りとなる長編。今回も川上並みの分厚さだ! ガンダムAGEネタを挟みながら、貸し切りの離島でバカンスする(水着シーンもちゃんとあるよ!)ラノベ的前半から一転、「探偵する」という行為そのものを断罪するような痛切な後半への転換がおそろしい。 大ボリュームでありながら、1ページたりとも目を離せなかっ