ラベンダー色に染まった超満員の札幌ドームで4番が主役を張った。一回。1点を先制した直後、井納の直球を左中間席へ。両リーグ最速の20号到達は、日本ハムでは1980年のソレイタ以来、35年ぶりの快挙だ。 「完璧でした。満員というのもそうそうないですし、気合が入りました」 9日の巨人戦(札幌ドーム)に続き、稲葉SCOの助言を生かしての本塁打だった。オフのイベントではパパと呼んだこともある師匠から、この日は軸足のためなどについて助言された。「これから毎日来てもらおうかな」とお立ち台でファンを笑わせた。 いい意味でも悪い意味でも試合を動かした。六回一死三塁では痛恨の失策で同点に追いつかれた。その分、八回一死一、二塁の好機では集中しきっていた。大声援も聞こえず、相手の中田シフトにも気付かなかったという。中前に抜けると思われた打球が二塁・飛雄馬に捕球され、併殺と思いきや敵失で勝ち越し点が転がり込んだ。