東京メトロ半蔵門線九段下駅(東京都千代田区)で電車がベビーカーをドアに挟んだまま発車した4日の事故が波紋を広げている。東京メトロは緊急停止をしなかった車掌のヒューマンエラーが原因と説明したが、一歩間違えれば大事故につながりかねない問題。さまざまな防止策が導入、模索されているが、鉄道各社の事情もあって一律ではない。ベビーカー乗車の安全対策に決め手はあるのか。 【図表にまとめた】ベビーカー事故の状況と問題点 「ドアが閉まります。ご注意ください」。JR山手線新宿駅のホームにアナウンスが流れた。警報音も鳴り、乗降客に「挟み込み」への注意を促す。 JR東日本によると、同社の車両はドアに20~30ミリ以上(検査基準値)の物が挟まると異常を検知して発車しない仕組み。東京メトロの15ミリ(同)に比べ緩やかなのは、精度を上げると服などにも反応しかねないからだ。 検知できなくても、ホーム上の非常停止ボタ