2009年02月03日 遠い死 近くの愛 村上春樹エルサレム賞受賞 今日もまた 遠い国のどこかで誰かが殺され 何リットルもの血が大地に染み込んでいった。 テレビのニュースでは 海外の飛行機事故について報道。 「日本人の搭乗者はおりません。」と いつものフレーズ。 ああそうか いないのか、 と あなたは海外旅行に行っている知人の顔を思い出し 安堵して、日常雑事に戻って 事故を忘れる。 世界のどこかでは 果てしのない憎しみに 延々と殺し合いが繰り広げられている。 よせばいいのに、平和がいい、と あなたは思う。 でも あなたは 自分の身の回りの人達に対してすら 誰かに憎しみを感じてきた。 実際に殺しはしないが殺したい ぐらいに憎んだ経験もあったかもしれない。 当然、許す気持ちは無い。ましてや謝る気持ちもない。 世界の平和を願うあなたの中には 憎しみがあふれていた。