借金10億円、倒産まであと半年――創業100年の老舗旅館「陣屋」をたった3年でV字回復させた方法:【特集】Transborder ~デジタル変革の旗手たち~(4/5 ページ) 田舎の一旅館が、2009年に「クラウド」を選択できた理由 システムの要件として考えたのは、セキュリティやカスタマイズ性はもちろんのこと、資金ショートまで半年という状況下では、コスト面はシビアにならざるを得ない。そこで宮崎さんが考えたのは「使った分だけ支払う」という料金体系だ。 「もともとリース会社で働いていたので、システムの入れ替え時に面倒なことになる様子を見てきたんです。4~5年で減価償却が終わるころには、テクノロジーが大きく進歩していてOSも変わっている。そのままシステムを載せ換えることもできず、移行の作業費がムダに膨れてしまうのです。システム会社はもうかりますが、自分の会社という立場で考えれば当然イヤですよね(