ブックマーク / econ101.jp (5)

  • ノア・スミス「ベーシックインカム研究でさらにがっかりな結果」(2024年7月23日)

    3週間前の記事で,デンバーで行われたベーシックインカム・プロジェクトから得られた少々がっかりな研究結果に注目しておいた〔日語版〕.さて,今度は,イリノイ北部とテキサス中部で実施されたはるかに巨大で長期的なベーシックインカムの無作為化対照実験の研究結果が出てきた.Vivalt et al. の論文から,主な研究結果の要旨を引用しておこう: 研究では,所得の変化が原因となって人々の雇用に関わる多種多様な項目に生じた影響を検討する.そのための実験として,低所得の個人から無作為に対象者を1,000名選出し,無条件に1ヶ月あたり 1,000ドルの現金給付を3年間続けた.また,対照群として,2,000名の参加者を選出し,1ヶ月に 50ドルの給付を続けた.研究では,詳細な調査データ・行政記録・専用スマホアプリからのデータを収集した.現金給付によって,対照群に比べて給付を除外した個人所得の総額は 1

    ノア・スミス「ベーシックインカム研究でさらにがっかりな結果」(2024年7月23日)
    kutsushita1000
    kutsushita1000 2024/08/07
    "なによりも悪い点は,ベーシックインカムの受給者はよりよい仕事に移ったり復学したりしなかったらしいことだ"えっ、ベーシックインカムってそんな効果を期待する制度だったっけ?
  • ノア・スミス「脱成長:いらないよそんなの」(2023年5月24日)

    貧困と衰退を称えてみたって環境や貧しい人たちの助けになんてならない 1年半まえ,「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」ってタイトルの記事を書いた〔日語版〕.あの頃,脱成長運動はアメリカでちょっとだけ注目を集めつつあった.気候変動に対抗する主要な行動をすすめようとする人々の後押しの一環としてだ.でも,エズラ・クライン,ブランコ・ミラノヴィッチ,ケルシー・パイパーといった著作家たちが意見を言葉にして,この考えを批判した.要点をかいつまんでいうと: クラインの指摘――〔脱成長で求められる〕生活水準の大幅な低下は,豊かな国々では政治的に受け入れられそうにない. ミラノヴィッチは次の点を論じた――世界規模で意味のある脱成長が実現されるには,豊かな国々をこえて運動が広まらないといけない.他方で,脱成長のためには,貧しい国々が貧困から抜け出すのを止めなくてはならない.これは,政治的に実現

    ノア・スミス「脱成長:いらないよそんなの」(2023年5月24日)
    kutsushita1000
    kutsushita1000 2023/09/05
    “資本主義は実のところ植民地支配なんで,実は植民地支配はいまだにそのへんにあることになってるんだよ“グローバル大企業による国を超えた富と情報の収集を植民地支配と言うなら、そこだけは分からなくはない。
  • ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)

    By 稲ノ歯鯨 – Own work, CC BY-SA 4.0 2020年代は1990年代とはちがう BBC の東京特派員ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズが書いた,日についてのエッセイが広く話題になってる〔日語版〕.ぼくも読んでみたけれど,ひどくいらいらしてしまった.このベテランジャーナリストは――2012年から日に暮らして働いたすえに――日の印象をまとめている.彼によれば,日は停滞して硬直した国で,「ここに来て10年経って,日のありようにもなじみ,次の点を受け入れるにいたった.日は,変化しそうにない.」 でも,日に暮らしたことがあって,2011年以降も年に1ヶ月間ほどここに来て過ごすのを繰り返してる人物として,そして,日経済についてかなりの分量を書いてきた人物として言わせてもらえば,日はまちがいなく様変わりしてる.すごく目につきやすくて重要なところがあれこれ

    ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)
    kutsushita1000
    kutsushita1000 2023/02/03
    偶感としては比較的上層、上澄みクラスの環境に着目した意見っぽい所もあるかなあ。ブコメにあるように日本ではなく東京、比較的華やかで先進的なエリアを基にした論といいますか。
  • ステファニー・ケルトン「MMT≠QE:量的緩和も『お金を刷れ』もMMTではない」(2021年8月26日)

    もうすぐ授業を始めないといけないが、昨日話題になっていたメディアの切り抜き動画について、さっとコメントしておきたいと思う。 動画は、ブルームバーグTVからの切り抜きで、『ブルームバーグ・サーベイランス』〔番組〕の司会トム・キーンが、JPモルガン・アセット・マネジメントのCIOボブ・ミシェルと話している。キーンは初めにこう切り出す。 「ストーニー・ブルック(大学)のステファニー・ケルトンは、世界を変えました。現代貨幣理論(MMT)を世に出したのです。しかも私たちは今ある種のMMTの実験をしているところですが、金融メディアはこのことについて十分に報道していません。誰もが心なしか、この理論がなくなってしまえばいいと願っているからです。これほどの影響を与えているものに対して不公平な扱いです。」 議論の続きでは、MMTの「実験」には、パンデミックに対抗するための大規模な財政支援(と多額の財政赤字)だ

    ステファニー・ケルトン「MMT≠QE:量的緩和も『お金を刷れ』もMMTではない」(2021年8月26日)
  • ノア・スミス「どうしてみんなインフレをいやがるの?」(2021年5月27日)

    [Noah Smith, “Why do people hate inflation?” Noahpinion, May 2021-05-27] 1970年代の賃金を考えてみよう. 〔「最重要問題」の主な傾向,1939年~2008年(ギャラップの世論調査)〕 いまインフレでパニックになるべきではないとぼくは思ってる.でも,インフレの話がだんだん世間の主流であらためて議論されはじめてるなかで,次の点は考えておいて損はない:そもそも,なんでインフレを気にするんだろう? 上記の世論調査を見てもらうと(出典はこちら),インフレがすすんでみんながめちゃくちゃ憤慨していたのは,だいたい1974年から1983年ごろのあいだだったのがわかるはずだ.この期間は,アメリカでインフレがほんとに高かった時期とだいたい重なる: 〔あらゆる都市部の消費者を対象に調査した消費者物価指数,グレーの範囲は景気後退期を示す〕

    ノア・スミス「どうしてみんなインフレをいやがるの?」(2021年5月27日)
    kutsushita1000
    kutsushita1000 2021/06/01
    インフレだと現金資産を貯めこんでると目減りするし、インフレに応じて労働者が賃金上昇するとコスト増になるから経営者や株主が嫌がる。
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