(第2回から読む) 山田氏: 今日、もうひとつ山城さんと話したかったのがこの図なんです(下図)。 前回、コアなファンを維持する方法はできているのに、新しいファンを獲得する方法論がない、という話があったと思うんです。それはなぜかと言いますと、日本のサッカー界の構造がこうなっていたからなんですね。「三位一体モデル」とでも言えばいいのか、プロサッカーリーグがなかった時代からの慣習がまだ残っているように感じます。 山城: 利害関係者が、「チームと選手」「関係者と友人知人」「通信社と専門誌」しかいない時代ですね。そのうえ、この図のように重なり合っている。アマチュアスポーツならどこにでもある形です。 内輪で盛り上がる構図 当時はちょっと大きな試合をやると新聞社が来る。観客は誰かと言うと、友人、知人、報道、内輪。この感覚が残っているのかも知れまん。本来であれば、クラブとプレーヤー、メディア、ファンやサポ