「和牛」を宝飾品と同様に扱う発想 ②ストーリーを語る~和牛とラーメンがニューヨークで売れているワケ 「日本で人気」と言えば、アジア圏なら売れるかもしれませんが、ニューヨークではそうはいきません。あらゆるモノやサービスが身のまわりに揃っているニューヨーカーは、商品を買うにあたってあっと驚くようなストーリーを求めています。買い手にとって、その商品を買うことがどのような体験なのかをわかりやすく伝える必要があります。 たとえば、「和牛」に関する私の経験をご紹介しましょう。 ニューヨークでは、和牛の値段は米国産高級ステーキ肉の3倍はします。そこで、近所のスーパーの陳列棚に並べるような売り方ではなく、洋服や宝飾の高級ブランドと同じように扱う必要があると考えました。 具体的にはどうしたかと言うと、タキシードを着たウェイターが和牛を桐の箱に入れて顧客に見せつつ、「この牛にはビールを飲ませ、モーツァルトを聴