石川県輪島市にある市営住宅には、高齢者が多く暮らし、中には1人暮らしで在宅避難を続ける人もいます。地震で生活に支障が出ている高齢者もいますが、「大丈夫だ」などとして、支援を求める声が上がらないケースもあり、支援のニーズを把握する難しさが浮き彫りになっています。 輪島市二勢町の市営住宅は、70代以上の高齢者が多く暮らす団地で地震のあと、1か月以上、在宅避難を続けている人たちがいます。 40世帯余りが住む棟の責任者を務める大塩政一さんによりますと、地震から3週間程度は寝たきりの人や、つえをつかないと歩けない人も、1人で暮らしていたということです。 大塩さん自身も地震で倒れた家具が右の眉に当たってけがをし、針をあぶって自分で縫うほどでしたが、自分より高齢の住民の暮らしぶりを気にかけ、近くの避難所に届いた食べ物や薬、下着などの物資を部屋まで届けたり、給水車の水を代わりに運んだりしているということで