日本経済の「潮目」が変わりつつある。来年をもって「平成」という元号が終了するというのも偶然ではないかもしれない。30年に及ぶ平成の時代は、経済面から見ると、平成バブル崩壊の影響を受け、苦しい局面を幾度も経験した。この間、日本は国際競争力で米国の後塵を拝し、GDPでは中国に抜かれた。これから先、日本企業はどう生き残るべきか。「日本のマゼランファンド」を目指すファンドマネジャー、藤野英人氏に話を聞いた。 日本企業の最新の四半期決算もそうだが、前期(2016年度)の内容を見て思ったのは、日本経済の潮目が、どうやら変わりつつあるということだ。バブル経済が崩壊し、平成に入ってからの日本経済は混迷を極めた。 日経平均株価は、現在は2万円前後にまで回復しているが、それを大きく超えることはなく、特にこの2年ほどは、ほぼ横ばいが続いている。 「デファクトを取りにいかない選択」の意味とは しかし、こうした閉塞