海底を移動するタイセイヨウガンガゼ。カリブ海ではもうほとんど見られなくなった。(Photograph by Vilainecrevette, Alamy) 動物の大量死が年々増えているという研究成果を、米エール大学の研究者らが「米国科学アカデミー紀要」(Proceedings of the National Academy of Sciences)に発表した。大量死の長期的な傾向が調査されたのは、これが初めて。 近所の砂浜に死んだ魚が2、3匹打ち上げられるという話とはけたが違う。大量死とは一度に10億を超す動物が死亡するか、1個体群の90%以上が死ぬか、または死亡した動物が合計7億トンを超す場合を指す。 著者らは、1940年から2012年までに発生した動物大量死の記録727件を検討。その結果、大量死の発生が増加傾向にあること、対象となった期間中に鳥類、海洋無脊椎動物、魚類で大量死1件当たり