ギネスワールドレコーズ(GWR)はこのほど、ガーナの1歳半の男の子を、世界最年少の男性画家に認定した。母親のシャンテル・クウクア・エガンさんは、息子の芸術的能力を誇りに思い、美術界を席巻してほしいと語った。
「境界を往還する芸術家たち」への関心の高まり 「境界を往還する芸術家たち」への関心が高まっている。『アステイオン』99号は、そのことを示すように、「境界を往還する芸術家たち」という特集を掲げている。 筆者の専攻は文化研究で、とくに欧米と東アジアの現代アートを専門としているが、近年は現代アートの領域でも「越境」がホットなトピックとなっている。 一例を挙げれば、一昨年・2022年、京都精華大学ギャラリーTerra-Sは存命作家の収蔵作品を中心として、まさしく「越境──収蔵作品とゲストアーティストがひらく視座」と題された展覧会を開催している。 特集「境界を往還する芸術家たち」では、「ヨーロッパで活動する日本人音楽家」(長木誠司氏)、「ブラジル日系芸術家」(岡野道子氏)、「日系アメリカ人作家」(ウォント盛香織氏)などの具体的な事例が扱われていると同時に、責任編集を務めた張競氏が巻頭言で述べるように
東京都美術館のマティス展にいってきた。回顧展だが、とくに1910年前後のマティスの作品群が、個人的にはモダンアートの歴史全体においてピークの一つだと考えているので、それらを見ることができたという意味においては展示に満足した。ただ、帰ってカタログの論考を読んでみて、思うところがあったので記事にしておく。 今回のカタログでは、近藤学氏、藪前知子氏、アラステア・ライト氏、岡崎乾二郎氏の論考が掲載されていた。アラステア・ライト氏以外の三人については日本の美術業界では著名なので知っていたが、ライト氏の名前はまったく聞いたことがなかった。どうもオックスフォード大学で美術史について教えている方らしい。 ライト氏の論考は「プリミティヴィズム––アフリカ芸術との出会い」という題で、マティスとアフリカ彫刻の影響について論じている。こういった文物がヨーロッパに入りこんでくるのは言うまでもなく帝国主義による植民地
英ロンドンのホーニマン博物館は7日、現在のナイジェリア南部に19世紀に存在したベニン王国から略奪した工芸品を返還すると発表した。欧州各国の政府や美術館に対しては近年、略奪の結果、所蔵している工芸品などを返還するよう圧力がかかっている。 ホーニマン博物館は今回、72点をナイジェリア政府に移管する。これには、「ベニン・ブロンズ」として知られる銅板や、鶏の銅像、王宮の鍵などが含まれる。 ナイジェリアの国立美術館・遺跡評議会(NCMM)は今年1月、同博物館に対し、工芸品の返還を要求。これを受けて博物館は、地元住民や来場者、児童、学者、文化遺産の専門家、イギリスとナイジェリアのアーティストなどに諮問(しもん)した。
南アフリカ出身でバレリーナでもあるキティさんが雨乞いダンスを踊ると、雨が降らないところでも降るそうですが、そんなことよりも最初の体勢どないなっとるんですか。 https://t.co/1R7LMcFOtd
「この曲に対する究極のオマージュとして、文字通りアフリカで流したいとずっと思っていました」と、ナミビア出身のアーティスト、マックス・ジーデントプフ氏。「気に入ってくれる人もいれば、史上最悪のサウンドアートだと言う人もいます」 「アフリカ」は永遠なり――TOTOファンには当たり前の事実を、ナミビア出身のアーティストが形にした。マックス・ジーデントプフ氏はナミブ砂漠の沿岸部で、1982年のヒットチャートNo.1ソングを永遠とループ再生するというサウンドアート作品を制作。太陽光発電によって「TOTOが半永久的に演奏される」という作品だ。 「この曲に対する究極のオマージュとして、文字通り『アフリカ』をアフリカで流したいとずっと思っていました」と、27歳の若きアーティストはBBCとのインタビューに答えて言った。「(ナミビアの間では)気に入ってくれる人もいれば、史上最悪のサウンドアートだと言う人もいま
往年の米人気ロックバンド「TOTO」による大ヒット曲「アフリカ」を、砂漠で永遠に流し続けるというサウンド・インスタレーションが、アフリカ南西部ナミビアに登場した。 英ロンドンを拠点に活動するドイツ系ナミビア人のアーティスト、マックス・ジーデントップ氏(27)の作品「TOTO Forever」だ。 「アフリカ」1曲だけを収録したMP3プレーヤーを6台のスピーカーに接続し、太陽電池で再生を続ける。 「アフリカ」は1982年に大ヒットした歌だが、最近も米ロックバンド「ウィーザー」がカバーし、映画「アクアマン」に取り入れられ、ソーシャルメディアでも話題になるなど、人気は衰えていない。 「この歌は現代ポップ・カルチャーの一部として今も生き続けている」と、ジーデントップ氏は語る。その事実に興味を引かれ、「究極の敬意」を表するためにアフリカでのインスタレーションを思い立ったという。 「アフリカ」の歌詞を
英ロンドンの競売大手ボナムスで公開された「アフリカのモナリザ」と呼ばれるナイジェリアの王女「ツツ」の肖像画。ナイジェリア人画家・彫刻家ベン・エンウォンウが描いた(2018年2月7日撮影)。(c)AFP PHOTO / BEN STANSALL 【3月1日 AFP】名画になぞらえ「アフリカのモナリザ(African Mona Lisa)」と呼ばれるナイジェリア王女「ツツ(Tutu)」の肖像画が2月28日、英ロンドンの競売大手ボナムス(Bonhams)でオークションに掛けられ、予想を大きく上回る120万ポンド(約1億8000万円)で落札された。 この肖像画は、ヨルバ(Yoruba)人の王国イフェ(Ife)の王女「ツツ」ことアデツツ・アデミルイ(Adetutu Ademiluyi)がモデルで、ナイジェリアの美術作家ベン・エンウォンウ(Ben Enwonwu)が1974年に描いた作品。数十年にわた
<スタジオ撮影で使用されるバックドロップ(背景)のようだが、決してそうではない。エチオピアのビジュアルアーティスト、ギルマ・ベルタの狙いとは> スマートフォンの画期的な進歩と普及は、今までにない新たな才能を開花させ始めている。このブログでもすでに幾人かそうした才能を紹介したが、今回取り上げるギルマ・ベルタもその1人だ。1990年生まれのエチオピア人で、ホームタウンである首都アディスアベバのストリートをモチーフに、多くの作品を生み出している。 純粋には写真家ではない。アカデミックなバックグラウンドはIT(Information Technology)だ。クリエイティブなグラッフィク事務所をアディスアベバに構えており、本人は、ヴィジュアルアーティストと呼ばれるのがいいと言う。 写真については、2010年にiPhone を手にしたことで本格的に興味を持ち始めたという。インスタグラムで多くの作品に
ブラックマーケット――という言葉をご存じだろうか。 おそらく、多くの日本人には馴染みがないものだろう。違法コピーされたゲーム、密輸入されたゲームハード、ジェイルブレイクされたスマホ、さらには日用品や食品……あらゆる違法なものが集まる市場であり、実は世界のあらゆる国に存在している。その中には、大規模に展開しているものもある。 今回、世界のゲーマー事情を訊く連載「世界は今日もゲーマーだらけ」第二回で取り上げたいのが、この「ブラックマーケット」である。……と聞いても、多くの読者は、「そんな話、知って何か意味あんの?」と思うかもしれない。そこで本文の前に、一つマーケティング用語を紹介したい。それはBOP(Base of pyramid)という言葉だ。 BOPの人口を示した図 (画像はBOPビジネス支援センターより) これは年間所得が購買力平価(PPP)ベースで、3000ドル以下の低所得層を指す言葉
シリーズ「等身大のアフリカ/最前線のアフリカ」では、マスメディアが伝えてこなかったアフリカ、とくに等身大の日常生活や最前線の現地情報を気鋭の研究者、 熟練のフィールドワーカーがお伝えします。今月は「最前線のアフリカ」です。 文化遺産という言葉は、1980年代以前、耳にすることはほとんどなかったように思う。しかし近年は、マスメディアの影響もあり、身近に感じられるようになっているのではなかろうか。 昨年2016年には、「ル・コルビジェの建築作品」を構成する資産のひとつとして、東京の国立西洋美術館が世界遺産リストに記載された。また、日本の33ヶ所でおこなわれている「山・鉾・屋台行事」が、ユネスコの「代表的な無形文化遺産」リストに記載された。一般には気づかれぬ価値を持つものが、今後も、文化遺産のリストに含められていくことになろう。そしてそのたびに、われわれは、その「文化遺産」にあらたな目を向けなお
拡大する 作品につけられた解説文。「これは2017年1月27日の大統領令により米国への入国が拒否された国の出身の芸術家による作品です。歓迎と自由という究極の価値が、この美術館と米国にとって不可欠であることをはっきりさせるために展示した所蔵作品です」 ニューヨーク近代美術館(MoMA)が、トランプ大統領による中東・アフリカ7カ国の出身者の入国禁止措置への抗議の意思を込め、それらの国々の芸術家の作品を展示している。4日、来館者はそれぞれの思いで作品を見つめた。 5階の展示室ではピカソやマティスらの一部の作品が外され、かわりにイランやスーダンなどにルーツを持つ芸術家の所蔵品が飾られている。それぞれに次のような解説が付いていた。 「2017年1月27日の大統領令により米国への入国が拒否された国の出身の芸術家による作品です。歓迎と自由という究極の価値が、この美術館と米国にとって不可欠であることをはっ
現在、韓国国立現代美術館のソウル館で開催中の展覧会「周辺的思考」は、ウィリアム・ケントリッジが世界的に活躍し始めた90年代から現在に至るまでの代表する作品で構成されている。彼は1955年生まれ。南アフリカ出身の白人で、アパルトヘイトなどの社会問題を扱う作家として知られる。演劇の仕事や美術を教えながら、美術家としてのキャリアをスタートさせている。主な表現形態はコマ撮りによるアニメーション。切り絵や実写を扱うが、何と言っても木炭やパステルのドローイングで描かれたものが印象的だ。 “Johannesburg, 2nd Greatest City after Paris” William Kentridge, 1989, 8’02”, Mixed media installation with video その最初の作品となったのが「ヨハネスブルグ、パリの次に素晴らしい都市」である。ここに登場する
年末行ったガーナで買ってきたおみやげたち。ガーナで装飾棺桶を作るプロジェクトに一定額支援してくれた人たちにあげるのだ。 なんといってもかわいいのが、この角がついた丸顔の仮面。コートジボワールのバウレ族による、「プレプレ」という戦士の仮面らしい。 このモザイク柄の仮面も、たくさん売られていた。ガーナのアート・アライアンス・ギャラリーというところで買ったのだ。 赤く小さいプレプレ。酒を飲んで悪態をついているときの自分に似ている気がして、これだけは手元に置いておくつもり。 大きいプレプレは200ガーナセディ、小さいプレプレは100ガーナセディくらいだった(1セディ=30円くらい)。帰ってきてから調べたところによると、日本のネットショップやギャラリーだと3万~7万くらいはするようである。棺桶を安く輸送することは至上命題だったのであまり買えなかったのだが、今にして思えば買い占めてしまえばよかった…。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く