「10年前に比べ大きな進歩だ」。ITプロジェクトの動向に詳しいアドバンスト・ビジネス創造(ABC)協会の細川泰秀副会長は「成功率が52.8%」という調査結果をこう「評価」する。 一見すると厳しい結果にもかかわらず、それを評価する声があること自体がITプロジェクトの難しさを示している。「システム開発の成功率は3割程度と言われていた。失敗の原因を追究して未然に防ぐ、地道な努力が結実した成果だとみなせる」(細川氏)。 ITプロジェクトに関する本格的な調査は2008年以来、約10年ぶり。今回は企業のIT部門(情報システム部門)や業務部門、ベンダーに所属する1201人から1745件のシステム導入/刷新プロジェクトに関して回答を得た。