私がオーナーに就任して2年目の今季、FC今治(愛媛)は全国地域チャンピオンズリーグ(以下地域CL)を勝ち抜いて、来季は日本フットボールリーグ(JFL)で戦う資格を手にした。JFLはJリーグ3部(J3)の真下に位置する全国リーグ。オーナー冥利に尽きるとしか言いようがない喜びと同時に、Jリーグへの足がかりとなる舞台で戦うことに身の引き締まる思いでいる。■昨季の悔しさ胸に地域CLに照準1試合を残して
私がオーナーに就任して2年目の今季、FC今治(愛媛)は全国地域チャンピオンズリーグ(以下地域CL)を勝ち抜いて、来季は日本フットボールリーグ(JFL)で戦う資格を手にした。JFLはJリーグ3部(J3)の真下に位置する全国リーグ。オーナー冥利に尽きるとしか言いようがない喜びと同時に、Jリーグへの足がかりとなる舞台で戦うことに身の引き締まる思いでいる。■昨季の悔しさ胸に地域CLに照準1試合を残して
地域CL優勝とJFL昇格の喜びをサポーターと分かち合う、FC今治の吉武博文監督と選手たち 【宇都宮徹壱】 「自分は喜びを表現するのは苦手なんですが(笑)、今日は皆さんと一緒に昇格を喜びたいと思います。来年には今治に5000人収容のスタジアムが完成します。皆さんがワクワクするようなサッカーを展開しますので、ぜひスタジアムを満員にしましょう!」 FC今治の吉武博文監督は、普段はめったに見せない満面の笑顔を浮かべながら、今治から駆け付けたサポーターにこう訴えた。全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)決勝ラウンド最終日となる11月27日、すでにJFL昇格を確定させていたFC今治は、三菱水島FCとの第3戦に3−0で勝利(長尾善公が2ゴール、上村岬が1ゴール)。今治は第1戦で鈴鹿アンリミテッドFCに2−1、第2戦でヴィアティン三重に3−0で連勝しており、悲願のJFL昇格を地域CL優勝という快
FC今治のサポーター。今年は地元での全社開催ということもあり、応援にもリーグ戦以上に力が入る 【宇都宮徹壱】 「ここで負けたら終わりだぞ!」 鈴鹿アンリミテッドのサポーターの声が響く。全国社会人サッカー選手権大会(全社)、1回戦。JFL昇格を目指す鈴鹿は、しかし今季の東海リーグを2位で終えており、この全社は今年の地域CL(全国地域チャンピオンズリーグ。今年より全国地域サッカーリーグ決勝大会から名称が変更された)の出場権を獲得できるラストチャンスだ。トーナメントの準決勝まで進出すれば、ほぼ間違いなく全社枠を獲得することができるが(※)、その前に敗れてしまえば今季の戦いは終わってしまう。今大会は鈴鹿の他にも、サウルコス福井(北信越リーグ2位)、VONDS市原FC(関東リーグ2位)、高知ユナイテッドSC(四国リーグ2位)といった各地域の強豪が、この全社枠を求めて参戦している。 あらためて全社とい
スタジアム建設予定地の近くにある商業施設でファンと交流するFC今治の選手たち。今季は首位を独走中 【宇都宮徹壱】 「ここに5000人収容のスタジアムが建つんですよ」──2月19日、FC今治の方針発表会が行われたあと、スタジアムの建設予定地を見渡しながら岡田武史オーナーはそう語った。あれから5カ月。再び建設予定地を訪れてみると、スタジアムの輪郭はもとより土台さえも見当たらず、いささかの落胆を禁じ得なかった。そんな私の表情を察したのだろう。同行してくれた今治.夢スポーツの矢野将文社長は、ここまでの作業がいかに大変なものだったのか、実感を込めて説明してくれた。 「以前、来ていただいた時には、周囲には木がたくさん残っていたと思います。伐採後に根をユンボ(油圧ショベル)で引き抜くのは、とても骨が折れる作業なんですね。ですから『ようやくここまで来たか』というのが、私の率直な感想です」 岡田オーナーの「
現在、今治という街は最先端の挑戦であふれている。2014年に岡田武史氏がFC今治のオーナーに就任。新たな指導方法論「岡田メソッド」の開発といったサッカーの取り組みだけでなく、ITを駆使したスマートスタジアム、健康とスポーツが一体化した街づくりなど、地方創生の点からも大きな注目が集まる。 しかし、FC今治が所属する四国リーグは、日本サッカーの5部にすぎない。J1・J2・J3・JFLのさらに下だ。国を背負って立つ元日本代表監督という経歴を持つ岡田武史氏が、なぜ、今治の地を選んだのか。また、今治発でどんなイノベーションを起こそうとしているのか。壮大な計画の現在地を聞いた。 「岡田メソッド」とは? ――岡田武史さんはFC今治のオーナーとして、既存のモデルにとらわれないやり方でクラブを創り上げようとしています。データやITも活用するということですが、その取り組みはどれくらい進んでいますか? 岡田
四国は愛媛県今治市。かつてサッカー日本代表として世界で戦い、監督としても2度ワールドカップで日本代表を率いたサッカー界の重鎮・岡田武史氏が、新たな挑戦の舞台に選んだ地だ。2014年11月、岡田氏は四国サッカーリーグのクラブ「FC今治」の運営会社「今治.夢スポーツ」の株式の51%を取得し、監督ではなく、オーナー経営者に就任した。同クラブはJ1、J2、J3リーグの更に下のJFLにも名を連ねない。 無名の地方クラブをあえて選び、チームの強化と昇格を目指すとともに、日本のサッカーを変え、地方を活性化しようとしている岡田氏。経営者として、行政、メディア、スポンサー企業とも向き合いながら1年半を過ごしてきた。 今、岡田氏にこそ、社会・企業とスポーツの新たな関係について聞きたい。2020年に東京オリンピック・パラリンピックを迎える日本。スポーツの社会的価値、文化的価値をどのように捉え、日本の未来づくりに
大勢の地元メディアが注目する中、携帯電話の着信音が鳴る。発信元はJリーグだ。「こちらこそ、よろしくお願いします! 本当にありがとうございます!」という受け答えをする様子をおさえようとフラッシュがたかれる──。サッカーファンにはおなじみのセレモニーだが、これはJリーグ加入が決まった瞬間ではない。今年の2月23日、Jリーグ百年構想クラブが発表された時のFC今治の事務所内の様子。ちなみに電話を受けたのは、同クラブの取締役でクラブ事業本部長の矢野将文氏である。 百年構想クラブとは、将来的なJリーグ入りを目指すJFL以下のカテゴリーに所属するクラブに対し、規約に基づいてJリーグが認定したクラブのことである。今回、認定されたFC今治と東京武蔵野シティFCは、百年構想クラブの8番目と9番目。地域リーグのカテゴリーで認定を受けたのは、FC今治が6番目となる。かつては「Jリーグ準加盟クラブ」と呼ばれていた百
Tweet Jリーグは、本日開催した理事会で、「Jリーグ百年構想クラブ」への申請について審議した結果、東京武蔵野シティFC、FC今治を「Jリーグ百年構想クラブ」として承認いたしました。両クラブの概要は、下記の通りです。
PCでの作業を終えて顔を上げると、20メートル先にキャリーバックを転がしながら「あのお方」が歩いてくるのが見えた。羽田空港第2ターミナル、松山空港行きの搭乗口付近。マスクをしてうつむいているので周囲は気づいていないが、間違いなく、FC今治の岡田武史オーナーである。一瞬、あいさつしようと思ったが、すぐにその考えを打ち消した。 昨年、私は今治の重要な試合のほとんどを取材している。全国地域リーグ決勝大会や全国社会人サッカー選手権大会(以下、全社)はもちろん、全社予選にも唯一のメディアとして立ち会った。最初の頃は「わざわざ遠いところから取材に来てくれて」と笑顔で迎えてくれた岡田オーナーであったが、最近の反応は「また来たの? 好きだねえ(苦笑)」である。ここで声をかけて、ストーカーと思われるのは本意ではない。 その日(2月19日)は、FC今治2016方針発表会が、今治新都市スポーツパークで行われるこ
FC今治の今季の戦いについて、岡田武史オーナーに振り返ってもらうインタビュー。後編では、今年の最大のミッションであった「JFL昇格」が果たされなかった理由について、その核心部分に切り込んでいく。四国リーグで優勝した今治は、全国の地域リーグの優勝チームと全社(全国社会人サッカー選手権大会)の上位チームが出場する、全国地域リーグ決勝大会(地域決勝)に参戦。この大会で12チーム中、2位以内となったクラブは、JFLに昇格できることになっていた。 しかし今治は、愛媛で行われた1次ラウンドで1勝1敗1PK勝ちのグループ2位に終わり、JFL昇格はおろか決勝ラウンド進出さえ果たせなかった。私もこの大会を取材していたのだが、今治は初戦で勝利したものの、第2戦でスタメン7人を入れ替える策が裏目に出て、自滅に近い形で敗れてしまった。1次ラウンド敗退の一番の原因となった、この不可解な判断はどのようなプロセスによっ
FC今治に関する2015年最後のコンテンツは、岡田武史オーナーへのインタビューである。取材が行われたのは、11月21日から23日まで行われた全国地域リーグ決勝大会(地域決勝)決勝ラウンドの会場、高知の春野総合運動公園。大会最終日の23日、今治の山田卓也が運転する車で岡田オーナーが視察に訪れた際に、じっくりと話を聞くことができた。 今治にとっての2015年は、まさに飛躍の年となった。トップパートナーのデロイト トーマツ コンサルティングをはじめ、地域リーグクラブとしては破格のスポンサーをいくつも獲得。アドバイザリーボードメンバーの古田敦也氏(野球解説者)や日比野克彦氏(アーティスト)といった各界の著名人がたびたび今治のホームゲームを訪れて話題にもなった。さらに、そうした動向をメディアが繰り返し報じたことで、今治での岡田オーナーの試みはサッカーファンのみならず、一般の人々にも広く知られることと
(c)Tete_Utsunomiya 以下すべて同じ 今号の徹マガでは、11月21日から23日まで高知で行われた全国地域リーグ決勝大会(地域決勝)の模様をフォトギャラリーにお伝えする。これに関連して、特別寄稿をお届けすることにしたい(タグマ!版では無料公開)。本題に入る前に、少しだけ私の前口上にお付き合いいただきたい。 今回、寄稿していただいたのは、ナカヲさん、アサギリ。さん、前田カオリさん、そして吉田鋳造さんの4人。皆さんいずれも自他ともに認めるディープな地域リーグファンであり、こと地域リーグに関しては私よりもはるかに多くの試合を観戦している方々ばかりである。 そんな彼らに出したお題は「FC今治について」。ことの発端は、私がスポーツナビに書いた、地域決勝に出場した今治に関するこのコラム。以下、引用する。 (前略)今治に注がれる視線は、大きく3種類に大別された。すなわち、応援、好奇、そして
今年から私がオーナー兼社長を務めるFC今治の新体制発表記者会見を23日に愛媛県今治市で行った。おかげさまをもちまして、スタッフには素晴らしい人材が集まってくれ、スポンサー集めの方も順調に進んでいる。チームも4月6日の四国リーグの開幕に向けて練習に取り組んでくれている。■アジア杯で見えた日本代表の懸念材料FC今治の話をする前に、時節柄、1月のアジアカップ準々決勝でアラブ首長国連邦(UAE)にPK
元サッカー日本代表監督の岡田武史氏(58)が代表取締役を務める四国リーグ、FC今治が23日、愛媛県今治市内で会見を開き、豪華スポンサー企業など全容が明らかになった。 サッカーチームのスポンサーは、通常、スポンサー料の額が多いユニホームの胸、背中、袖、パンツ部分に企業のロゴを掲出することが多いが、J1、J2、J3、JFLに次ぐ地域リーグ(アマチュア)というカテゴリーにもかかわらず、FC今治は背中に人気ダンス&ボーカルグループ「EXILE」「三代目J Soul Brothers」のマネジメント事務所「LDH」が入り、袖には「三菱商事」という超豪華コンボ。 ユニホームのデザインも「EXILE」や「三代目 J Soul Brothers」の衣装も手掛ける「LDH apparel」のオリジナルデザインという画期的なユニホームとなった。 また、クラブのリスタートに合わせて、岡田氏による有料オンラインサ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く