札幌市・江別市・北広島市にまたがって広がる野幌森林公園の一角に、1968(昭和43)年の北海道開道百年を記念して建てられたのが「北海道百年記念塔」である。全高100mというのはもちろん百年に因んでいる。塔の1階入口に掲げられた「建立記」によれば、「かつて原始の密林を伐り拓き、厳しい風雪に耐え抜いて、本道発展の基礎を築いた多くの先人の」「偉業を長く後世に顕彰し、慰霊の誠を捧げるとともに輝く未来を創造する決意の表徴として」建てられた。 塔の設計は全国からの公募によるもので、299点の応募の中から北海道今金町出身の井口健氏の作品が採用された。外壁は厚さ4.5〜6.0mmの耐候性高張力鋼板で覆われ、鉄骨等も含めた鋼材の総使用量は約1500t。工費は5億円を要した。正面幅は基部が64mに対して頂部では6.78mと、相対する2次曲線によって構成された空を突き刺さんばかりのフォルムは未来への発展性をシ