道案内をするときの「そこの赤い建物を曲がってください」という表現。わかりやすいと思って伝えても、逆に困ってしまう人がいる。 色覚異常の人は日本人男性の5%(女性では0.2%)と言われている。赤系統と緑系統の間の区別がつきにくい場合、それ以外の例もある。最近、駅や案内板、教科書や契約書などさまざまなものが、色覚異常がある人でも分かりやすい色に変わっている。 誰に対しても正しく情報が伝わる色使いを推進する「カラーユニバーサルデザイン」の取り組みについて取材した。 生活の不便さ 色覚異常は先天性のもの、病気や加齢などによる後天性のものなどがある。しかし実は色覚異常でなくとも色の見え方は人それぞれに違っている。 カラーユニバーサルデザインの普及啓もう活動を行うNPO法人カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)の伊賀公一氏は、「人間の色の見え方がいろいろあるというのは、人間の進化の結果で、いろいろ