2020.02.28 | コラム 感染症内科医が伝えたい新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の検査について すべての人への検査や、検査目的の受診を控えたほうがよい理由 ここ最近、連日のようにさまざまなメディアが新型コロナウイルスの検査についての話題を取り上げています。しかし、内容は玉石混交であり、この検査についての誤解が多々見受けられます。例えば、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかった人の大半は軽症であることから、「感染拡大防止のためには軽症の人を含む全員に検査をすべきではないか」という意見です。 検査は「必要とされる患者さんに限って行われるべき」です。その理由について、本コラムで解説していきたいと思います。 1. 検査の最大の目的は、重症者の発生と死亡数を可能な限り減らすことにある 2月24日に政府専門家会議が「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた
HPVワクチンは子宮頸がんなどを予防する狙いで日本でも接種されています。副反応の懸念から積極的な接種勧奨を差し控えられていますが、世界的には普及が進んでいます。アメリカがん協会から新たなガイドラインが提示されました。 ◆HPVワクチンとは? HPV(ヒトパピローマウイルス)は子宮頸がんの原因に関係すると考えられています。性行為などで感染します。 HPVの感染により、尖圭コンジローマや肛門性器疣贅が発生します。HPVによって引き起こされた異常が進行して子宮頸がんになると考えられています。 HPVは、細かく分けると100種類以上に分けられます。そのうち「16型」や「18型」が特に子宮頸がんと関連性が強いとされています。 日本で現在使われているHPVワクチンには、2種類のHPVを予防する2価ワクチン(商品名サーバリックス)と、4種類のHPVを予防する4価ワクチン(商品名ガーダシル)があります。
2015.10.26 | コラム かぜ薬はかぜを治せないのに副作用のリスクが高い? 総合感冒薬の適正使用について ◆かぜ薬は何に効いているの? 秋から冬にかけ、テレビでは数多くのかぜ薬のCMが流れます。これまでなんとなく聞いていて、気付いていない方もおられるかもしれませんが、「かぜ薬がかぜを治す」と言っているCMは一つもありません。 もしあなたが、かぜ薬によってかぜが治ると思い込んでいるのであれば、残念ながらそれは誤りです。今度耳にする際は一度、注意深く聞いてみてください。 まず、「かぜが治る」とはどういうことなのかについて、考えてみましょう。 かぜの多くはウイルスの感染によって引き起こされます。原因となるウイルスが人間の気道粘膜から侵入し、増殖します。これに伴ってかぜの諸症状が引き起こされますが、その後、人体の免疫反応によってウイルスがやっつけられると、かぜの症状も消失していきます。これ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く