タグ

読み物とlifeに関するm-birdのブックマーク (149)

  • ムカデが這う「ゴミ屋敷」で育った20代女性の苦悩

    「ゴミ屋敷」と「父の借金」を体験してきたという彩矢さん(仮名・20代)から届いた取材応募メッセージは、過去最長レベルの3000字超えでした。そのまま記事にしてしまおうかと思うほどよくまとまった文章でしたが、ズームでお話を聞かせてもらうことに。 いまは結婚しており、定職もあって幸せに暮らしている、という彩矢さんの背景には、居心地のよさそうな部屋が映り込んでいます。それは、このあと彼女に聞かせてもらう「ゴミ屋敷」とはあまりにほど遠い、平和な日常の風景でした。 「同じような境遇で苦しんでいる子に、少しでも『なんとかなるものだなぁ』と思ってもらえたら」。そう連絡をくれた彩矢さんの話を、ここに届けます。 「今日要るから5万くれ」甘やかされて育った父の横暴 両親と妹と4人で暮らし始めたのは、彩矢さんが幼稚園の年中の頃でした。それまで父親の実家に住んでいたのですが、父が作った借金が発覚して祖父母から追い

    ムカデが這う「ゴミ屋敷」で育った20代女性の苦悩
    m-bird
    m-bird 2021/06/27
    壮絶。こんな壮絶な生活環境のなか生まれ育ち、幸せな生活を送れているのは本当に凄い。
  • 派遣社員同士のカップルのおもいで

    この話はフィクションで、俺もこんな職場も存在しないし、出てくる人たちも存在しなくて、これを読んでる君もどこにもいないです。 今から5、6年ほど前に、俺はとある大型事務センターで派遣社員をしていた。 就職できなかったというより、仕事が出来ない無能な上に人中りして人間関係が酷く疲れる気質なので、新卒を短期間で蹴って逃げた俺は正社員として働きたくなかった。あんな思いをしながら生きるぐらいなら、いっその事死んだ方がマシだと真剣に思えた。phaや中島義道や斎藤環のを布団の中でずっと読んでる様な、そんな時期だった。こんな社会不適合者にとって、ひたすらキーバンチャ―をするだけの派遣社員のこの仕事はまさに天職で、社会に出てからはじめて「俺は生きてても良いんだ。」と思えた。仕事帰りに出かける精神的余裕ができたのもこの時期だったと思う。社会不適合者にとって社会は厳しいけれども、俺でも受け入れてくれるぐらいに

    派遣社員同士のカップルのおもいで
    m-bird
    m-bird 2020/07/20
    こういうエッセイ良いし、リトル・ペブルという教団を知れたのでひとつ今日も賢くなった。
  • 精液検査してみた。- Everything You’ve Ever Dreamed

    私事で恐縮だが先ほど病院に精液を出してきた。精液検査である。結果は日中。難産だった。先週末。不妊治療を受けて帰ってきた嫁さんから「精液の検査。これいっぱいになるまで入れるように」と言われ渡された容器を目にしたときの絶望感を、僕は死ぬまで忘れないだろう。 …無理じゃね? その狂気じみた大きさと、家庭的かつ機能的な出で立ちに見え隠れする冷酷さの前に僕は絶対無理…と愕然とするほかなかった。たった一回で…。これを…。満たす…。追い討ちをかける嫁さんの声「用手法を用いること。採取後出来るだけ早いうちに持参すること。水などで薄めないこと。直射日光を避けること。エサを与えないこと」。ヤシマ作戦をシンジ君に伝えたときのアヤナミレイのように必要以上に事務的な声だった。用手法とはマスターベーションのことであった。後進のために「「手」は君の手でもいいんじゃない?」という僕の提案が黙殺されたことを付け加えておく

    精液検査してみた。- Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2013/06/01
    いつも以上に(そして無駄に)切れの良い文章でとても読みやすく感動を覚えるが、それだけ何かをフミオさんは訴えたかったのだろう。
  • 接待で富士山に登ってます。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    夏休みの夕べ。家でとのんびり過ごしているはずが、突如山岳ルックで現れた部長に、なかば拉致のようなかたちで車に押し込められ富士山に向かっている。 半年後に定年で会社をやめる部長、最後の大イベントである接待富士登山は部長の深爪で中止になったと聞かされていたのだが。「部長、接待登山は中止になったのでは?」「課長は俺の顔に火山灰を塗るつもりか?」意味がわからない。ハンドルを握る部長に焦りの色。「待ち合わせは富士宮だったか…御殿場だったか…根拠はねえが一か八かで富士宮に賭けてやる…」ロックすぎる。「部長、もし御殿場だったら…」「そんときゃ富士宮焼きそばを喰いながら詫びるだけよ…」 巻き込まれたくないと思い「しかるべき連絡はしておくべきですよ」と進言すると部長は「一理あるな…待て…」とつぶやいた。それからハンドルを握る部長の目から、ふっ、と力みが抜け、ハンズフリーで電話をかけ出したので、あっ、進言を

    接待で富士山に登ってます。 - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2012/09/03
    ぐぐってみて登山で商談、ってのが割とよく行われている手法だと知って、恐ろしさに打ち震えている。
  • 愛のキチガイに生まれたわけじゃない。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    生来薄情家の僕が家族とか愛とかをほとんどキチガイのように謳うようになったきっかけは道徳の教科書でも新興宗教でもなく肉親の自殺だ。20年前オヤジが自殺したとき僕はまだ十代の子供で、もちろん悲しかったけれど、むしろ、心配して駆けつけてくれた人たちから「オヤジさんの分も生きろ、頑張れ」と言われて「オヤジの分ってなんだよ」とムカついたりしていた。ムカつきは僕自身へのものだった。「こうすれば救えたんじゃないか」そんな仮定を立てたあとには後悔だけが残った。そんな後悔が、人々が優しさから言ってくれる「オヤジさんの分も」と一緒くたになって重荷になりムカつきになっていた。年齢を重ねるにつれ、オヤジが感じていた重圧をモザイク越しのようにぼんやりと想像できるようになった。同時に責任や重圧とともに増していく充実感や楽しみをどうして命と一緒に捨てられたのかはわからないままだ。そういう理解と不理解が肘を張り合って僕の

    愛のキチガイに生まれたわけじゃない。 - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2012/02/10
    誰かと対する時、ふいにその人が居なくなるかもしれない。そういうときに後悔しないよう、精一杯誠実に、けれど気負わずに楽しく過ごしたい。それが愛なんだ。
  • 私の異常な結婚生活 または私は如何にしてウンコを漏らし妻から三行半を突きつけられたか。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    はじめに、月初から体調不良が続いていたことを、言い訳がましく申し上げておく。 あの日、僕は朝からの微熱と頭痛のため、仕事を休んでいた。師走の夕暮れは早い。豆腐屋のラッパが寂しく鳴り響く薄暗闇の廊下で、突然、僕は、激しい便意に襲われた。瞬間メルトダウン。放射状に飛び散ろうとする物質を閉じ込めておくには、ノーマルの僕の肛門括約筋はあまりにも脆弱だった。性体験の乏しさを悔いた。便所に駆け込む時間的余裕も、廊下に即席の便所を拵える精神的余裕もなかった。機転をきかし、即座にジャージのズボンとブリーフをおろして腰をかがめ、天井を仰いだ。神に祈るように。 主は来ませリ。ブツは廊下の真ん中に鎮座しておられた。その逞しくも哀しげな姿は、僕に夕闇を背景に宙の月へ首を伸ばす太古の恐竜の影を想わせた。下痢でなかったこと、下着を汚さなかったこと、その二点は不幸中の幸いであった。むせかえるような異臭と、しん、と耳が痛

    私の異常な結婚生活 または私は如何にしてウンコを漏らし妻から三行半を突きつけられたか。 - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2011/12/27
    ま た イ チ ャ ラ ブ 日 記 か
  • 東北を悲しめないけれども - Everything You’ve Ever Dreamed

    病院の帰りに電車に乗る。次々と窓にあらわれては消えていく町がどれも同じ顔をしている。一卵性双生児のようだ。チェーン展開のファーストフード、ファミリーレストラン、居酒屋、ドラッグストア、コンビニ。それらが違う街のほぼ同様の位置にあるからだ。ずっと神奈川で暮らしている。街々が細胞を均一にするウイルスに侵されるように同じ顔に変わっていくさまを見てきた。小学生の頃。近隣にチェーン店がやってくるたびに学校中が熱病にかかったような騒ぎだったのを思い出す。「おまえ西友いったか?」「西友すげーぞ」。熱病に対抗するワクチンの普及は早い。その後、街は発熱することなく迅速に着々とチェーン化は進んでいった。同じ顔をした街がふえていくなかでこの流れが当に正しいのかという不安と原風景が否定されているような寂しさを感じることもある。だが、世の流れだ。実際に便利だ。一度に一ヶ所で用は済む。24時間買い物が出来る。セン

    東北を悲しめないけれども - Everything You’ve Ever Dreamed
  • 祖父について - 青色3号

    実家に帰りそのまましばらく滞在しているため、ここ2ヶ月ほど祖父母とともに居る時間がとてもとても長うございます。今日はそのこと、というか、なかでも祖父のことについていくらか喋ろうと思っております。 前提は以下の三つ。 私の家では父母が共働きでしたから、学校から帰ってきたときに家にいるのはいつも祖父母でした。僕が物心ついたころには祖父はもう退職していましたから。ですから、僕は祖父と一緒にテレビを観たり、風呂を焚くのを手伝ったりしていたような、爺ちゃん子、婆ちゃん子だったのです。きっと、今でもそうです。 ここ数年で祖父はすっかり耳を悪くしてしまい、そのくせ補聴器をつけることを嫌がるせいもあり、あまりうまくコミュニケーションをとることができません。また、最近ではすっかり体力も落ちてしまい、トイレに行って帰るだけでゼイゼイと肩で息をしています。元気がなにより自慢であった(僕がまだ幼いころには裏山に登

    祖父について - 青色3号
    m-bird
    m-bird 2011/12/27
    咲き誇るアナルパールのアップロードを終えないことには、人生も終えられませんよムラシットさん。
  • 私はコレで社長にキレました。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    この会社の話は今とは違う時間此処とは違う世界のお話であることを最初に申し上げておく。創業半世紀にならんとするその会社は堅実すぎるくらいに手堅く経営してきたが昨今の不景気にのまれ苦しい状況にありました。この秋には顧客への対応のマズさから解約が続いています。解約にあった顧客は売上の10%を占めており正に火の車でありました。 社長は呑気なもので秘書課のマドンナ(58才)の話によると解約の報告を受けたときも「別にいいんじゃね。次に頑張ればいいし」といってサボテンをもふもふ撫でていたそうです。社員は驚きました。驚きます。社長の変身に驚きます。以前の彼であれば担当者に降格減俸などの厳しい処分を下していたでしょう。仕事でしくじった者へ厳罰を与えるにとどまりません。とある者は社長賞を受ける当日に緊張のあまり体調を崩して欠席。その欠席を理由にプラス査定はなくなったといいます。またある者はポマードが臭いのを理

    私はコレで社長にキレました。 - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2011/11/21
    色々ガン抱えてるけど一応まだ立っているこの会社は、中国みたいなものなのかなとか思った。大炎上しているけど、一部乗員パイロットが有能だから墜落せずにまだ、みたいな
  • 私の異常な結婚生活 または私は如何にして家族の秘密を守るために妻をあざむくようになったか- Everything You’ve Ever Dreamed

    父の自殺を秘密にしている。あのとき。申し合わせたように僕ら家族は父の自殺を「事故」とした。誰も、何も、何一つ悪いことはしていないのに、気付かれないように、悟られないように、隠さなきゃ隠さなきゃ隠さなきゃ、何かから追い立てられるように隠した。僕らを追い立てたものの正体。それは自殺という行為に対する偏見と、「まさか身内が…」という衝撃、「僕ら家族が追い詰めてしまったかもしれない」「なぜ気づいてあげられなかったのだろう」という罪の意識、そして何より「偏見で見られることを避けたい」「罰を受けたくない」という我が身かわいさが産み出した化け物だった。もしかすると純粋に父の死を悲しめなかった僕は隠すことによって代理で純粋に父の為に涙を流してくれる人を捜していたのかもしれない。安全な場所で自分の傷が癒えるのを待ちながら。以来、化け物は暴力をふるうことなく静かに僕ら家族の闇に棲んでいる。眼光は依然鋭い。

    私の異常な結婚生活 または私は如何にして家族の秘密を守るために妻をあざむくようになったか- Everything You’ve Ever Dreamed
  • 「モチベーションが上がらない」は贅沢でございます - Everything You’ve Ever Dreamed

    モチベーションがあがらない、仕事が捗らないとアッピールする新人君にトラウマになるほど少々厳しく当たってしまったのは、新人君が女子高生と付き合っているという認めがたい現実とは絶対に関係ないことを最初に申し上げておく。続け様に、モチベーションをあげる方法がないか、すがるように訊いてくる新人君に僕は何も言えない。言わない。まあ、ないことはないがって教えないのは、くっそー女子高生と付き合えていいなあ、むかつくなあ、仕事上で失敗すればいい気味なのにぃと一瞬たりとも思ったからではなく、そういうのは人様から教えてもらうものではなく自分で見つけ出すものだからとオッサンのごとく考えたからだ。 実際、十数年前、僕も彼と同じ年の頃はモチベーションが…と言って仕事がはかどらなかった時期があるが、モチベーションが上がらないどうしようというのは贅沢な悩みである。そもそもモチベーション云々と言って己の仕事に没頭しないの

    「モチベーションが上がらない」は贅沢でございます - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2011/11/04
    モチベーションが上がらないじゃなくて、モチベーションを上げてない、と思おう。
  • 真意を質すという名の悪夢 - Everything You’ve Ever Dreamed

    部長が「超大型契約が取れた、詳細を詰めるので書記として同行しろ」と言うからついてきたのに「契約は同業他社に持っていかれた、俺は後学のために真意を質す姿をお前に見せてやる」とまったく違う話をしてきたのは新幹線がイイ感じに加速をはじめたあと。一人で行ってくださいよ、文句を言いたくなったが部長が窓から外を眺めて川を渡るたびに「ワオ富士川だああ」と騒ぐのをみて、なんだか悲しくなってきて、己の品性も引き摺られて墜ちてしまう気がして、やめた。 富士川を五回ほど渡って目的の会社。額が張り出していてポカホンタス似の担当者は僕らを応接ルームに通すと、「少々…お待ち…ください」と言い残して消えた。「土人みてえな顔で寒い部屋に通しやがって」部長が毒を吐く。「見てろ…これからヤツを締め上げてやる。」何をしに来たのかまったくわからず、はあ、気のない返事をすると、背中から「フッ…業だな。こういう使えねえ烏合の衆を束ね

    真意を質すという名の悪夢 - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2011/11/02
    部長が出入りできる会社が今どれだけ残っているのか不思議なところです……。
  • アイムジャストアウーマンと母は言った。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    事のあと汚れた器を洗う。僕に任された家事のひとつだ。静かな台所に響くカチカチという器同士がぶつかる音とちょぽちょぽと水が流れる音はどこか寂しくて好きになれない。壁のカレンダーをみると10/31に母の字。赤いペンで「任務終了」。母が定年退職する。65歳。父が亡くなった直後からだから20年近く働いたことになるのだろうか。 母が見つけてきた仕事は隣の市にある葬儀屋だった。事務から進行補佐まで。土曜・日曜関係なし。通夜がはいると夜遅くまで仕事。そんな環境だった。五十近くになっていた母には相当きつい仕事に思えた。働きはじめた当初、疲れきっている様子をみて、僕が転職をすすめると、ガクもない。シカクもない。何十年も前に電機メーカーで数年働いただけのオバハンだからといって母は笑った。確かに家計は火の車操業で大変だったけれど、僕には母がわざと忙しいなかに身を置いているようにしか見えなかったが、それが父

    アイムジャストアウーマンと母は言った。 - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2011/11/01
    忙しくて掃除が行き届かなくてホコリが薄く積もってしまっていた家。でもそのホコリ以上に愛が積もっていて、それはきっとこれからも。
  • インポ治った - Everything You’ve Ever Dreamed

    真夜中、目が覚めると勃っていた。4年ぶりの勃起。バイアグラではない。バイアグラは切らしている。最後にバイアグラを飲んだのはいつだっただろうか。あのとき線香花火のように効き目が切れてしまい、僕は男として死んだと、泣きながらバイアグラをトイレに流したっけ。地獄だった。だから僕は天井に突き刺さるように力感たっぷりに勃っている姿を受け入れられない。傍観者のように眺めながら理由について考える。の寝息と歯軋りがを復活の理由から遠ざけた。ベッドの上で立ち上がり久しぶりの脱ぎにくさに微笑みながらパンツをおろす。見下ろしてみる。怒張したものが赤黒いのはそれ自体がもつ色彩なのだろうか闇の色だろうか。僕には思い出せない。右手で掴みもちあげる。そのずっしりとした重さに驚く。今がチャンス。今こそはじめてのおつかい。僕は片手での顔の前に掲げて、肩を揺らして目を覚まそうとした。「シノさん。時間ですよ。リボーン

    m-bird
    m-bird 2011/11/01
    一緒に嫁さんとAVを観られるようになることが、性交を成功させる方法だと僕は思うんです。
  • 失踪したキャバ嬢から荷物が送られてきた - Everything You’ve Ever Dreamed

    営業先から戻ってくると大きな封筒が机の上に置いてあった。差出人は見知らぬ女の名前。即座に爆弾が脳裏に浮かぶ。ワンナイト・ラブの復讐だろうか未練だろうか。酔っ払うと名刺を配ってしまう癖は治さないといけない。触感から書籍だと推察して封を空けて中身を取り出した。中のブツを見て驚愕した。 もしやと思い宛名を確認すると苗字のあとに優という名前。優。優。優。あ。優ちゃん。差出人は失踪したキャバ嬢の優ちゃん(参照http://d.hatena.ne.jp/Delete_All/20100211#1265883798)だった。心が磨り減ってお店をやめていった心優しき優ちゃん。ヤンデレだ。僕はフルネームの女性に慣れていない。やれやれだ。丸文字で書かれた手紙が入っていた。【入門書だよ。今度話を聞いてね?】。黙殺を決め込んだ無宗教な僕はブツを、入っていた封筒に片付けようとしたが、あわててしまい、封が破れ、ブツは

    失踪したキャバ嬢から荷物が送られてきた - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2011/10/25
    いろんなフラグは立ちまくるんですねフミオさん……
  • 部長はなぜ地球を殺さなかったのか - Everything You’ve Ever Dreamed

    昨日、商談が長引き、ウチの部長と絶対にしくじってはいけないクライアントの方と僕の三人で事をすることになった。「なにかべたいものはありますか?甘いものでも不味いものでも何でもいいですよHAHAHA!」炸裂する部長のトーク。クライアントの方が「せっかく湘南に来たのだから海の幸でも…」と言うので僕は「海」「魚」「刺身」「イカ」「タコ」という言葉を街に探し求めた。「なるほど…」部長が、イカにも、相手の意を汲んだようにヘッドバンキングをして「お連れしたい、うまいハンバーグ屋があるんですよ。そこの肉は他のと違って黒く、楕円形。そして、なんと…」と言って、一旦静止し、反応をうかがい、反応が皆無なのを無視するように、「チーズが入っているんです」と狂おしげに言った。「なんて店ですか?」「…ザ・ガスト…」。めまいがした。ザ。じゃないよ。 でガスト。部長がクライアントの方に、「ガスト、注文をするときはボタン

    部長はなぜ地球を殺さなかったのか - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2011/10/25
    エらいコっちゃなあ……。
  • 家には菜切り包丁しか無かった

    うちの実家の台所には菜切り包丁しか無かった。 長方形の平ぺったい切っ先のない包丁。 野菜を切るときも、肉を切るときも、魚をさばくときも、母はその包丁一しか使うことは無かった。 学校の家庭科室にある包丁は文化包丁。 遊びに行った友だちの家の台所で調理する友だちのお母さんが使うのも文化包丁。 外で見る包丁は皆一様に文化包丁で、実家の包丁はなんだか少し違うぞと思っていた。 だからと言ってそれ以上特に考えた事も無く、私は大人になった。 大人になって結婚して、私は自分で包丁を買った。 当は母と同じ菜切り包丁にしたかったのだけれど、どのお店でもメジャーなのは文化包丁なようで、だからまぁ良いかとそちらを買うことにした。 でもどうして母は菜切り包丁を使っていたのだろう。 使ってみれば文化包丁のほうが格段に使い勝手が良いのは間違いが無い。 生まれて初めて、何故なのか深く考えてみた時、ふとすっかり忘れてい

    家には菜切り包丁しか無かった
  • 私の異常なお見合い・武将風雲録 または私は如何にして戦国娘をたぶらかし母親との同居をなしえたか。 - Everything You’ve Ever Dreamed

    シノさんと同居しはじめた。シノさんは僕のお見合い相手で元・レイヤー現・戦国大好きっ娘西軍派、天使のブラ着用時はDカップである永遠の25才。愛称はノッピー☆。 同居といっても籍を入れたわけではないので、世間体から、しばしの間、つまり「正室として迎えるべきかどうか慎重によく考えろ。経済的に困窮しキャバクラに行けなくなっていいのか。困ったらお金を借りればいいよ車の免許で借りれるよ」とガイアとアコムが僕に囁いているうちは、週に何日かやってきて一緒に過ごすことになる。「親と女と同居とはださいぜ。ロックな僕としたことが」そんな自嘲をきいてくれるのはコケシのディルド君だけ。 祖父死去。叔父溝に落ちて顔面骨折。叔母転倒して右手小指骨折。そのような負の連鎖の只中にね、こんなご時世にね、浮かれてね、幸せにね、なってはね、ダメなのね、という我が意は汲まれず、催された両家合同劇場版戦国バサラ観賞会とその後の事会

    私の異常なお見合い・武将風雲録 または私は如何にして戦国娘をたぶらかし母親との同居をなしえたか。 - Everything You’ve Ever Dreamed
    m-bird
    m-bird 2011/06/21
    何かこう……だんだんと退路が断たれてる……。
  • ゲロを売り払えと上司はいった - Everything You’ve Ever Dreamed

    一瞬、耳を疑った。4月4日月曜日のことだ。何を言っているのかわからなかった。エイプリルフールは終わったんだぜベイビー、冗談は顔と上着だけ作業着を着た非常時コーディネートだけにしてくれよ、なんて軽口が出てしまいそうになる、そんな僕は品会社の営業課長。 エイプリルフールは終わっていた。冗談でもなかった。営業、運営、総務の三部長は僕に「例の事業を売れ」と言った。ウチの会社、まあ他のところもそうだろうがいろいろ問題や個人的にムカつくこともあるがそれでもまだ身を置いている大きな理由のひとつ、やりがいのある仕事のひとつにお年寄りや障害のある人向けの事、材の提供がある。例の事業が指しているのはこの仕事だった。 理由は他の仕事と比較してコストと手間がかかりすぎる、設定した数字が出ていないということらしい。実際、関わった人間の努力で数字は出ていた。対予算120パーセント強。それを武器に反論したが聞き入

    ゲロを売り払えと上司はいった - Everything You’ve Ever Dreamed
  • 地震と我が家 - Everything You’ve Ever Dreamed

    東北で大きな地震が起こって一ヶ月。連日新聞の「亡くなられた方々」欄にはたくさんの名前が掲載され続け、原発は危機から脱せず、漁業や農業などへの二次的な被害を耳にするようになった。僕が暮らしているのは神奈川で直接的な被害はなかったが、節電の影響で今も街は暗い。募金を呼びかける声も見かける。たくさんの人が命を落としたことに愕然とする。4月7日午後11時32分。揺れた。強い。中断/再開。こうして地面が揺れるたびに長い戦いに思いを馳せてしまう。かつて僕と僕の家族が直面した、地震という強く無慈悲なものとの抗争を思い出してしまう。 16年前、阪神大震災が起こった。当時も神奈川に暮らしていたので一次的な被害はなかった。だが父は死んだ。自殺だった。遺書はなかった。けれども自分で仕事をしていた父が疲れきった顔で「神戸の得意先が潰れちゃったよ」と言うのを母が聞いていたので、将来を悲観して命を絶ったというのが家族

    地震と我が家 - Everything You’ve Ever Dreamed