能登半島地震で、石川県内の観光業が深刻な打撃を受けている。震源地となった能登地方では観光名所や集客施設が被災し、休業を余儀なくされている。大きな被害を免れた地域でも温泉旅館などは影響の長期化を懸念している。 輪島市の観光名所「朝市通り」は火災で焼け野原になり、一角にあった「永井豪記念館」も全焼した。同市生まれの漫画家・永井豪さんを紹介するため2009年に開館し、館内で代表作「マジンガーZ」の大型フィギュアなどを展示していた。市によると、借りていた原画も焼失したとみられる。SNS(ネット交流サービス)上には「お宝がたくさんあったのに非常に残念」などとファンが書き込み、永井さんは10日、「みなさんが早く元の生活を取り戻せるよう、少しでもお手伝いができればと思っております」などとするコメントを発表した。 能登のシンボルとして知られる観光名所で、独特の形状から「軍艦島」の別名を持つ見附(みつけ)島