時間ドロボーは、日常生活のいたるところに隠れています。スケジュール通りにテキパキと予定をこなしたいのに、渋滞に巻き込まれて約束の時間に遅れてしまったり、上司から仕事を突然割り当てられて残業を強いられたり。こうした予想外の出来事に出くわすたび、私たちは「時間ドロボーに時間を奪われた」と感じて憤慨しています。 ただ、私たちの時間は本当に盗まれたのでしょうか。実際は何かに仕事の邪魔をされても、物理的に1日の時間が減るわけではありません。誰にとっても、1日は24時間。時間ドロボーの被害に遭ったからといって、1日が23時間になることはないのです。 時間の「量」は変わらないのに、なぜ時間を奪われたという感覚が生まれるのか。原因は、時間の「質」にあります。たとえば机に1時間向かっていても、目の前の仕事に集中できたケースと、雑音などで気が散って集中できなかったケースがあります。どちらも量的には同じ1時間で