これはオタクの妄想である。実際に村なんてないし、ダムに沈んだわけでもない。繰り返す、ただの妄想である。 村の話 およそ5年前、私の愛する村がダムに沈んだ。今でも村の入り口を示す看板は残っているが村に入ることはもうできない。村が創設されてからダムに沈むまでは1847日。 そして今日はダムに沈んだ村から機能を移転されてできた新しい町ができてからちょうど1847日目。 つまりこれからは町の歴史の方が村の歴史よりも長くなる。 そんなめでたい日だ。少し長くなるが私の愛した村の話をしようじゃないか。 私はかつて村に住んでいた。人口3万人ほどの村である。私が村にやってきたのは村が創設されてから約1年がたったころである。その頃は私と同じように外の世界から村に流入して来るものも多かった。 私はそれまで全然違う地方に住んでいたので村にあるすべてが真新しく映った。 まず目につくのが福引を回すときらきら光るカード