上杉達也 漫画「タッチ」再現Vだ 北陽・上杉(左)は選抜出場に思わず涙を浮かべる=大阪市・北陽高校(撮影・神子素慎一) 漫画の世界から飛び出してきたヒーローが、甲子園を縦横無尽に駆け巡る。上杉達也。野球漫画の名作「タッチ」の主人公と同姓同名。13年ぶりのセンバツ出場を決めた、阪神・岡田監督の母校、北陽の頼れるキャプテンが、打倒・中田を誓った。 「中田君はスイングがとにかく速い。バットコントロールもいいですね」。昨年の秋季大会大阪府予選決勝では、ホームランを打たれて敗れた。中田のすごさを実感した。だからこそ、直接対決でやり返すつもりだ。 パワーでは負けても、自分にしかない武器がある。「右中間に打ったら、絶対三塁まで行く、三塁打にするんだという気持ちで走るんです」。中田がデカイ一発なら自分は走る。漫画の「達也」と同じように、甘いマスクの裏には闘争心が満ちている。 一度聞いたら、みんなが覚え