皇族数確保の切り札として脚光を浴びる「旧宮家」 GHQ占領下の昭和22(1947)年10月14日に民間人になった伏見宮系の元皇族ならびにその子孫――いわゆる「旧宮家」の方々――が、令和の御代を迎えてからというもの、一定の皇族数を確保するための切り札として脚光を浴びている。 旧宮家をめぐっては、現天皇家との共通男系祖先が室町時代の伏見宮貞成親王であることから、血縁が薄すぎて国民に受け入れられないのではないかと懸念する声もある。 だが、戦前の日本人はそんな伏見宮系の皇族方を、在位中の天皇とは男系のみでは遠縁であることを知りつつも、軽んじるどころか憧憬の対象としていたようだ。近代生まれの著名人らの回想によれば、特に女性たちの関心ぶりは凄まじいものだったらしい。