さいたま地裁(大熊一之裁判長)で23日に開かれた木嶋佳苗被告(37)=殺人などの罪で起訴=の裁判員裁判で、一般傍聴人が開廷中に廷内を携帯電話で撮影した。大熊裁判長は閉廷前に傍聴席に向かって注意を言い渡した。 地裁総務課によると、午後の休廷に入る直前、一般傍聴人が傍聴席から携帯電話を使って撮影したという。法廷警備員がこれに気づき、注意した。携帯電話には画像は記録されていなかった。 現在、法廷内での写真撮影は、刑事訴訟規則などを根拠に、裁判長が許可した開廷前の撮影しか許されていない。大熊裁判長は、「廷内では携帯電話の電源を入れることは認められていない。今回は注意にとどめるが、再度見つけた場合は出入りを禁ずる処置もする」と、傍聴席に向かって注意した。 同課は「傍聴人の携帯電話は廷内に入る前に電源を切っているのを確認している。廷内で電源を入れたとみられる」としている。