社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 あまりにも危うい職業教育待望論、それから、それに便乗するという向きが多いので、自分の頭を冷やすためにも、ここらで少し論点を整理しておきたいと思います。基本的に私は職業教育及び職業訓練の重要性を疑ったことはありません。ですが、職業教育及び職業訓練の必要を主張する議論の多くに対してはかなり疑問に思っています。 命題1 職業教育によって生徒は自由な職業選択が可能になる あるいは、職業教育がなかったから、どういう職に就けばいいか分からない。 「現行の教育制度の下では十分な情報が与えられていない」という批判は、いついかなるときも一定の説得性を持っています。ためしに「教育制度」を自分が不満を持っている他の単語に置き換えて、同じ不満を持っている人に聞いて