臓器が丸見えになる (3)の医療情報の可視化については、医療従事者向けの手術支援や、一般の人が医療知識を理解するためなどに活用しようという事例がある。 主に、画像診断と手術支援へのVR応用に取り組んでいるのが、HoloEyesである。自身が外科医である同社 取締役 COOの杉本真樹氏は、「開腹手術に比べて難易度の高い腹腔鏡手術の支援ツールとしても有用である」と話す。腹腔鏡手術においては、手術を平面的な内視鏡画像を見ながら行うため、光源がカメラに付いていると、上部から光を当てる開腹手術とは異なり「奥行きがわかりづらい」(杉本氏)。そこで、VRアプリケーションで、臓器やがんなどの立体感を光や影により自然に再現できれば、医師の理解の手助けとなると考えている。