転売に加担する人はどのような人なのか。『転売ヤー 闇の経済学』(新潮新書)を書いた奥窪優木さんは「中国国内に販路を持つ中国人転売ヤーの下で、日本人が日雇いとして並び屋や買い子をやっている。中国人にとって日本人は転売ビジネスに持ってこいだ」という。ルポライターの國友公司さんが聞いた――。 日本で活動する転売ヤーの多くは中国人 ――転売ヤーが跋扈ばっこすることで一般市民が定価でモノを買うことができないという事態がここ何年か続いているように思います。ただ、実際に転売をしている人たちの実像は見えてきません。奥窪さんから見て、転売ヤーとはどんな人たちなのでしょうか。 商品を安く仕入れて高く売るというのは言ってみればビジネスの基本ですよね。彼らはもちろん儲けるために転売しているのですが、そこにある種のゲーム性を感じているんだろうと僕は感じます。彼らのことを傍で見ていると、市場経済のバグみたいなものを探
