mingw-w64 がデフォルト状態で生成する Windows 実行ファイルはリロケーションテーブルを持たないため、ASLR (アドレス空間配置のランダム化) が適切に機能しません。 ASLR はメモリ上のコードを使った攻撃への対策として用いられる技術で、近年の Windows プラットフォームでも採用されています。ASLR が機能するためには Windows 実行ファイルがリロケーションテーブルを持つ必要があります。しかし、mingw-w64 によって生成された Windows 実行ファイルは、ASLR の有効化を示す「Dynamic base」PE ヘッダがデフォルトで含まれているにもかかわらず、リロケーションテーブルが削除されてしまいます。結果として、mingw-w64 によって生成された実行ファイルには、return-oriented-programming (ROP) 攻撃に対す