関西から上京して数年経った。 先月、母や姉妹が東京へ来て、観光やディズニーを家族で楽しんだ。 姉たちが来る前、私と共に舞台観劇をするために母一人で東京へ前日入りした。 1日母と過ごした時のモゾモゾの気持ちを書く。 母は「母親」という仕事をとてつもなく誠実にこなした人である。 借金、女、隠し子と問題ばかり起こす父と離婚した母は、女手一つで子供三人を育て上げた。 貧乏だったとは思うが、あまり貧乏を感じなかった。衣食住は足りていたし、母の献身は愛として十分伝わっていた。 どんなに仕事がきつくても、私の悩みを遅くまで聞いてくれたし抱きしめてくれた母。 子供を持つかどうか選択し始める年齢になって、「親」のサンプルが凄すぎるから人の親になるハードルが激高になっているぐらいである。 母は父の悪口を全く言わなかった。愛があったのではなく、「私たちの世界で一人だけの父」という事実を腐すようなことはしないとい