子どもが病気になったときに使われるもので、ここ15年ほどのうちに急速に一般化したものとして貼付型(シート型)冷却剤があります。熱さまシート、冷えピタなどという商品名で売られているものです。なぜあんなものでひんやりとするのでしょう。その秘密はシートの中に含まれている水分にあります。この水分が蒸発するときに奪う気化熱が冷却効果をもたらすのです。ちょうど、汗をかいている時に風に当たると涼しいのと同じ原理です。ただし、額に貼っている限り頭が冷やされ気分が良くなる効果は大きいですが、全身の解熱という効果は乏しい(実際の体温変化を調べた論文もあります)ようです。 全身の解熱のためには脇や太ももの付け根を冷やすのが良いということから、最近そういった部位に貼るタイプの貼付型冷却剤も発売されています。また頭用の貼付型冷却剤を脇の下に貼っている方もおられます。しかし、これらはほとんど意味をなしません。先に書き