あるお役所がCOBOLで書かれた古いパッケージソフトを使い続けている理由:政府の失敗に学ぶ、ベンダーマネジメントの勘所(前)(1/3 ページ) マイナポータルの不具合、1円入札、COCOAのゴタゴタ──失敗の宝庫ともいえる政府ITの失敗と改善の歴史から、ベンダーマネジメントの勘所を学ぼう。 政府システム開発プロジェクトにおける、ベンダーマネジメント問題 政府のシステム開発プロジェクトといえば、特許庁基幹システム開発で50億円以上の損失を出した件、マイナポータル導入時の不具合多発、最近ではCOCOAや補助金申請にかかわるゴタゴタなど、失敗ばかりが目立っています。これらはもちろん国の財政に負の影響を与えますが、それ以上に国民の政府や制度に対する不信を募らせるという意味で重大な失敗です。 これらの問題には種々さまざまな原因があります。本記事では、こうした問題を「ベンダーマネジメント」という切り口